どこ吹く風よ
風は南から
北半球に暮らしていると、北から吹く風は冷たいイメージがあるね。冬の木枯らしなんていう寒風はまさにそんな感じだ。逆に南から吹く風は、これもどちらかというと温かいと思っている。南風はポカポカ陽気をもたらすのでなんとなく明るいイメージを持っている。北は寒くて南は温かい。もちろんそうとは限らないんだけれどなんとなくそう思っているのはどうしてだろうね。中学校の理科で習ったのと天気予報を毎日見ているから学習したのかもしれない。風はどうして吹くのかという理屈についても説明できるかな。気象が得意だと容易いかもしれないけれど、多くの人はうまく説明できないかもしれないね。
充満する空気
空気に満たされた地球の表面で暮らしている。空気に満たされているということを理科の先生は説明したのを覚えているかもしれないけれど、それを聞く前はまさかあなたが空気に満たされているところにいるなんて想像だにできなかったね。なるほどあなたのまわりは潤沢な空気に包まれて、その空気が動くと風としてあなたは感じるという仕組みだった。でも普段からそれを意識して暮らしているわけではないね。だからそよ風なら気持ちいいとあなたは微笑むけれど、少し強くなるとあなたはしかめっ面になるし、もっと強ければ恐怖に怯えるほどの威力があるのが風だね。同じ風なのに強さによっても全くそのイメージが異なる。そして風は空気の移動だということ。空気に包まれている以上空気が移動することを避けることはできないね。
エネルギーの移動
空気が大移動するには、太陽のエネルギーが関係している。温められた空気は冷たい空気より体積が増え上昇することで、大きな空気変動が起こる。それで雲ができたり台風ができたりして気候も変動するね。もちろん雨や雲は水も関係するけれど、とにかくあなたの周りには空気に満たされている。あなたは満たされているという満足感を持って毎日を暮らしてはいないね。そんなことより仕事や家庭の悩み事の方が一大事だと思っている。身近すぎて気が付かないけれど、それ自体があなたを生かしている根本的な重要性を感じられないのがあなた。それが良いとか悪いとかではなくてそういう特徴を持っていることを知ることが感情に飲み込まれて苦しまないコツだね。南風は歓迎するけれど、北風は勘弁とか勝手に思っている姿を宇宙からもうひとりのあなたが見ている。実に滑稽な姿が地表で繰り広げられているね。ちょっと強い風が吹けば、あなたの悩みどころか暮らしそのものがすべて吹き飛んでしまうのだからね。