変化するのが自然
流れを止めるな
どんな状況であっても、流れをスムースに流すと自然とうまくいくようになっている。なのに大抵はその逆をやりがちだから、どんどん施策を打てば打つほどうまく行かない事が多いね。商売がうまく行かないからと言って過去に戻って小さな成功体験を寄せ集めてそれらを小出しにしたとしても思うような結果は得られない。だからますます焦っていろんな手を打とうとするんだけれどことごとく効果がない。そして絶望するんだけれど、その時の自分の顔を鏡にうつしてみれば原因がすぐにわかるはずだね。とても人が寄ってきてこのお店にまた来ようなんて言う雰囲気ではない顔とオーラを纏っているからね。でもそれがすぐさま悪いことではない。商売を続けるという意味においては最悪と判断されてしまうかもしれないが、それはトータルで見れば一瞬の姿に過ぎないね。商売を失敗したがゆえに受け取る新しいスキルが確実にあなたを待っている。だから近視眼的にすべてが終わったと思う必要などこれっぽっちもないんだ。
せき止めること
いやいや、そんなに私利私欲の塊でやってきたわけではないし、それなりに評判も良かったとあなたは言う。確かにそうだろうけれど、長年の友人も何も誰も悪いわけではないけれど疎遠になるように、状況に応じてあなたの側にやって来ては去っていくのをこれまでも体験しているはずだね。必要なときはあなたを助けて、不要になれば波風を立てることなくすっと消えていく。それがすべてを貫く自然の流れだ。だから来る者は拒まず、去る者は追わずでいいんだよ。それをあなたの努力やあなたの思いでなんとか変えようとするからおかしなことになる。そのスコープを月単位や年単位で見るかどうかでその評価は大きく変わることになるね。だから先の商売がうまく行かないとき、あなたはチラシや広告を入れたり、より多くのお金をかけて商品を開発したりすることそのものが流れをせき止めることになる。うまく流れているときはそんなことを気にせずに流れていたはずだね。そもそも商売をやっていて楽しかったはず。それなのに今はあなたをずっと悩ませている。その違いは一体なんだろうね。
万物流転
今心地よい風が吹いている。でも次の瞬間突風があなたを襲うかもしれない。そしてその後は無風になって、何事もなかったようにみんなすました顔で過ごしている。風がそのように変化することはあなたも知っているはずだね。仕事でも人間関係でもみんな同じだ。常に風向きは変化していることが自然であって、むしろあなたが頭の中で美化した思い出のシーンは長くてもほんの数日のことをきれいに切り取った写真のようなもの。それでもそんなこともあるだろうとのんびり構えて続けている。それの一部を見て周りはとてもうまく行っているようにあなたには見える。実際には風向きはコロコロ変わっているわけだし、そのたびに色んな施策を施しているのかもしれないし、そうでもないのかもしれない。そういうことをわざわざ大声出して叫んだりはしないね。原点に立ち返るということは、とにかくよくわからないけれどいつものように丁寧にやれるところまでやること。それでダメだったらまた次に行けばいいし、立ち行かなくなったら自然に廃業するだろう。それが自然の流れを止めないことでもある。まるでなぜか疎遠になったかつての親友のようにね。