のんびりは三文の得

日々

急がば回れ

年末の慌ただしい時期になるとなぜか心がザワザワするね。やることも多くなったりして慌てて帳尻を合わせるように動き回ったり考えたりしていることでしょう。でもそういうときこそのんびりしたほうがいい。いやいやそんなことしたらすべてが間に合わなくなってしまうとあなたは思って先を急ぐけれど、そんな状態ではどんなに優秀な人でもすべての判断が後手後手になり、うまく行かないことが多い。それは単に落ち着けと言っているわけではなく、ちゃんとした理屈があるからなんだよ。急いては事を仕損じるということわざがあるように、これはまさに先人の知恵であって単なる思いつきとか気休めではないんだよ。

余った時間

そもそも、ゆったりと判断できる状況とはどういう状態でそれができるかを考えてみよう。それは暇な時だとあなたは言う。なら暇なときはどんな時だろう。やることがなく時間を弄んでいるようなときを思い浮かべるね。その状態では心は落ち着いているし、周りの状況もはっきりとよく見えている。逆に見るものがなくて変化も少なくて飽き飽きしているかもしれない。そしてあなたはこうつぶやく。「ああ、暇だなー、なんか面白いことないかなー」ってね。その状態がずっと続くとあなたは耐えきれなくなって色々と始めようとしたりする。そのポイントがちょうどいいタイミングなんだよ。ところが急いでいるときほど、あっという間に時間が過ぎるね。ひまひまなときの1日は何もすることもなくもう退屈で退屈で仕方がなかった。ところがバタバタして急いであれもこれもと過ごしていると、気がつけば1年なんてあっという間に過ぎていく。どうやら人生という時間は、急げば短く、暇だと長過ぎるようだね。ここがポイント。

慌てないで

より充実した人生を送りたければどうすべきかのカラクリが見えてきただろうか。時間を生み出しているのも実はあなた次第だということがわかったね。慌てて常に急いでタイムイズマネーと言わんばかりに1分1秒を惜しんで過ごすような人生は、今この世を一瞬でも生きることなく終わってしまう。さらにいつも時間がない状況をあえてあなたが生み出しているわけだね。逆に言えば「暇になるのが怖い」という強い思いがそうさせているんだね。なぜ暇が怖いのか。それは近くの犬や猫を1日観察していればすぐに答えがわかる。見かけの充実感とは小さな達成感の集まり、だからそれを急いでたくさんこなすことが生きがいだと信じ込んでいる。それはまさしく自然のものではなく親や先生や社会からの教えだね。休みを充実させるための激務、すなわちのんびりするために急ぐみたいな風潮がいつの間にかあなたの周りを取り巻いている。そこで社会に折り合いをつけるちょうどいいポイントは、暇だなと思って何かをよっこらしょと始めるその瞬間。それぐらいのところに立ち返ること。そうすることで判断ミスも少なくなって手戻りもなくなぜかそのほうが物事の進行速度が早くなってさくっと終わって、思ってた時間が少し余ったりする。ということはゆったりと人生を楽しめる余裕が生まれるね。ほら、急がない方が人生得したんじゃね?