こんなのはじめて

日々

初心

はじめてのことにチャレンジするときは少し緊張をしている。それは何が起こるかわからないために常にすぐさま反応できるように感覚を研ぎ澄ましている状態でもあるね。そしてうまく行かないことが必ず出てくる。大きい小さいを問わずに少なからずトラブルが発生する。それに即座に反応してテキパキと対応していく。そしてどうにもこうにも対応できない、もしくは時間がかかる問題の場合はそれを回避してなんとかうまく行かないかどうかを考えるね。そして大幅に端折って運営できるならそれでいく。中止せざるを得ない場合は直ちにその後のフォローをどうするかを構築する。そして初回チャレンジが終了し、もう次からは初回ではなくなるわけだ。そう、この世でたった一度切りしか体験できないのが「初体験」のことだね。それは誰かがすでにやっているからとか、皆が何度も経験していることとか、そういうものには左右されない。あなたが皆と同じとされていることを体験するか、しないかが重要なんだ。クルマを運転するには運転免許を持っているけれど、その経験者は世の中に溢れている。だから今更あなたが免許をとって運転しても珍しいことではない。しかし、あなたが免許をとってはじめて運転するその瞬間はあなたしか体験できず、また誰のどの体験にも劣ることのない唯一の体験だね。

成長

そうやってはじめての何かを体験していくことで、あなたは成長してきて今がある。それらの集大成によってあなたというものができているわけだ。もちろん多くの人が体験してきたことをまだしていないというのもあるだろう。でもそれが劣っているわけではなく、それを体験していないというすでに体験した人には真似ができないあなたがそこにいる。そういう意味では経験があり、なしはその場合は全く関係がなく等しく価値があるということになるね。ところが、そうやってはじめての何かを体験してきたわけだけれど、どんどんはじめての何かが減っていくことになる。今度は血眼になって探し求めないとなかなかはじめての何かを体験することが困難になってくる。さらに経験を積むことで他人と比較するという悪い癖がついて、もはやある程度極めた何かを自覚するようになる。そうするとますますはじめての何かを探し求めようとする動機がなくってしまうね。さらにはじめてのなにかで失敗を体験することが成長を生み出してきたわけだけれど、成長して成熟したと自慢しているのにいまさら失敗はできないという狭隘な価値観に自分勝手に支配されてしまう。その悪循環でもう手慣れたことしかやらなくなるのが大人になるっていうことかもしれない。

尺度

人生50年と言われていた時代から、もはやその倍の100年生きることが多くなりつつある現代において、その程度でお高くとまっている場合ではないね。もちろん早めにそうしてもいいんだけれど、その後はさすがに長過ぎて続かないね。だからどんどんやったことがないことにチャレンジした方が結果的には偉そうにできる時間が増える可能性があるよ。若い人を見下してバカにしている時間があるんだったら、若い人に負けないぐらいチャレンジして失敗し続けるといいね。失敗することではじめての何かが貴重な経験の糧になる。そしてそれが人生の豊かさの奥行きをつくるわけだ。そういう試行錯誤は必ず成長に組み込まれるようにできているわけだから、挑戦や創意工夫することをやめた瞬間に成長が止まることになる。これだけ時代の潮流が早く変化が激しいときに止まるということは流される運命だね。とどまるためにはしっかりと地に足をつけるだけの確固たる能力が必要なわけで、それ以上の変革の波がきたらあっと言う間に波にさらわれてどこかに流されてしまう。もはや若い頃のほどの体力はないけれど知力と気力はまだまだ大丈夫なはず。生きる知恵に磨きをかけましょう。