あなたを見ているあなた

日々

ドローン

最近は小さくておもちゃみたいなドローンでもなかなか高画質な動画が撮影できたりするね。ドローンを操縦して空から見える風景を眺めているとふと自分が飛んでいるような錯覚を起こすね。そして最初はとても操縦が難しいんだけれど、今では自動化が進んでホバリングとかターンとか何もしなくても安定していてとても扱いやすくなっている。けれどやっぱり軽いものが飛んでいるわけで急に強い風が吹いたり木々に引っかかったりするととたんに墜落するのはどれだけ進化しても解消しないみたいね。やっぱり物理的な大きな力には小さなドローンは負けてしまう。だからいくら自動化が進んで安全になったとはいえ、自然を相手に飛ばすわけだから気を抜けないわけだよ。

鷹の目

いつもあなたは地上から1メートルちょっとのところの映像しか見慣れていない。それがぐんと高いところまで自分の目玉を飛ばすことができればドローンの映像のように見違えるほど違う世界になるね。視点の高さが変わるだけで世界観が変わると言っても良い。いつもそんな高いところから俯瞰している生物と、地上すれすれの風景しか見られない生物とではこの世の認識は全く異なるのは当然であって、人間であるあなたがいくら社会の常識と言って譲らないものであっても、それはそこからみた景色でしかなく、それに慣れ親しんだものでしかない。でもあなたはドローンとか飛行機とかヘリコプターなどで空からの景色も見ようと思えば見られる。だからそのときに地上から眺める景色を空から見るとこんな感じになるのかなと想像はできるね。でも一番手っ取り早いのは空撮の映像を見ることだけれど、どこか落ち着かないというか別世界に見えてしまう。慣れの問題も大いにあるけれど普段の視点とは違う景色ばかりだとやっぱりどこか違和感というか落ち着かなくて、それだけでじっくりものを考えるなんていうのは難しいだろうね。

操縦

ドローンを操縦することは技術の進歩によってとても簡単になりつつある。けれど、プログラム以外の操縦をしようとすれば途端に難しく感じるね。風向きとか障害物とか電波の届く距離とかそういうものを考慮する必要がある。しかも飛来物にぶつかったり、突然の制御不良で墜落する可能性もある。その飛ばしたドローンからの映像を手元のスマホで見ながらだけだと結構難しい。そのドローンが今撮影している映像だけでなくて、そこから見えるドローンの位置を勘案しながらになる。ということはドローン以上に高い視点で俯瞰しているあなたがいなければならないということだね。GPSで出発点に自動で帰還する便利機能もついているけれど、今ドローンがあなたの頭上のどこ方角にどれくらい離れたところにどれくらいの高さでいるかということをなんとなく把握しつつ、ドローンが撮影している映像を見て確認する作業をしている。手元のスマホに高い位置から撮影された操縦しているあなたが写っている。そしてあなたはそれ以上の高さからドローンとあなた自身の位置を想像している。この場合、あなたはどれが本物のあなたなんだろう。一瞬不思議な感じになるね。