科学的思考

日々

リフレッシュレート

蛍光灯は実は点滅を繰り返していることを知っているね。関東では50ヘルツ、関西では60ヘルツで点滅している。要するに1秒間に50回とか60回とかだと人間の目にはそれが感じられないということだね。最近のスマホやパソコンのモニターは高リフレッシュレートになっている。120ヘルツとかそれ以上の点滅スピードで画面を書き換えている。そんな細かい点滅でも人間の目には感じられるようでヌメヌメした動きになるね。特にゲームなんかでコンマ何ミリ秒の戦いをするようなものではこのリフレッシュレートがとても重要らしい。その反応によって勝敗が決まるというとても神業の領域になっているみたいだね。

時間はあるのか

そこで考えてみてほしい。あまりに高速に点滅すると人の目ではわからなくなるね。だいたいYouTubeの動画なんかも30FPSから60FPSもあれば人の目には動画に見える。原理的には子供の頃よくやったパラパラ漫画のようなものだから高速に画面を少しずつ書き換えることで人の目には動いているように見える。それが1秒間に16コマあたりから昔懐かしい映写機で見るようなちょっとカクカクした動画になり、24コマぐらいまで速くなると結構スムーズに違和感なく見られたりする。今はそれ以上の速さで書き換わっていて連続した時間がそこに生まれている。なんとなく時間はあなたとは関係ない外側で宇宙空間全体に流れているものだという認識でいるんではないかな。ところが、時間は実はパラパラ漫画の超高速版だとしても粒状に感じているのが事実であって、少なくともあなたが見ているそれは連続していないね。人の目はそんな解像度しかない。ということはあなたが感じている時間は連続としてではないかもしれないね。今あなたの目の前を何度もいったりきたりしている超高速に飛び回る物体に関しては一生見えないということだよ。ぶつかったりしない限りあるかどうかもわからない。いや、仮にぶつかっているけれどもあなたが感じる瞬間よりも短いのでそれも気がついていないままなのかもしれないよ。

感覚器

人間の視覚はなんとなく頼りない。なら聴覚はどうか。これも残念ながら人の耳が聴こえる周波数の範囲はとても限定されている。特に高周波のモスキート音なんかは加齢とともに聴こえにくくなってきて、それだけで耳年齢が判定できるサイトがあるぐらいだ。あなたが見つめているこの社会の事実はそれらの断片的な情報を脳で組み合わせてできている。あなたがそこから見た映像や音は事実であると認識して問題ない。というか、それが人間の限界だから仕方がない。ところが真実ではない可能性が高いね。観察した事実はなんらかの結果としてそこにある。しかもそのすべてを余すところなく観察することはできないのは人間の感覚器の限界によって避けられない。でもそれを唯一無二の真実だと言い切ってしまうのは慎重になろう。そういう飽くなき探究心が本来の科学であって、論破したりバカにしたりするために使われるエビデンスとしての科学はエセ科学であって、科学的思考の風上にも置けない。そう思うんだけれどどうだろうね。