再起

日々

転職

サラリーマンだったあなたが、その職を辞して普通の人になった時に同じ景色が違うものに見えることがある。ずっと同じ職場に勤めているとどんどんその世界に知らぬ間に閉じ込められてしまうね。やってみろとまでは言わないけれど一旦やめてみるのもいい経験になることが多いだろう。朝起きてほとんどの時間をその会社で生きている。それが10年20年と積み重ねていくことでそれがあなたの見ている世界そのものになっていく。その会社のルールがいつの間にか絶対となって、それを逸脱するような同僚を批判するようになっている。そのルール自体の正しさなんかはむしろ麻痺していて、ルール自体を根本的に見直すという考えが生まれることはまれだね。だってそれこそ死ぬ気でそれを守ってきたからこそ今があると思い込んでいるからだね。そうやってどんどん当たり前になってあなたの人生そのものに同化してしまうと、その世界から一歩外に出るのが逆に怖くなったりするみたいだけど、あなたはまだ大丈夫だろうか。

転換

最近は時代の大転換期だと言われている。10年一昔、なんて言葉があったけれどおそらくもっと短期間になっている気がするね。5年前の常識はすぐに古臭くなってしまって、30年以上同じ職場とルールで勤めているサラリーマンにはついていけないぐらいのスピードになっている。今の50代前後の世代だね。新卒で就職した会社で途中投げ出さず頑張ってきたと自負もあるだろう。あと10年で定年を迎えるにあたってどうにかこのまま逃げ切ろうと思っていたりもする。なぜならそうやってあらゆる困難をこれまでも乗り越えてきたからね。今はそれでなんとか早期退職を逃れて頑張ったとしても、その後はどうするんだろうと余計なお世話だけれど心配になる。お金とか生活とかという部分よりもマインドが心配だね。ずっと固定化された価値観であなたの世界はつくられていたから、それをまた新たに組み替えるのに間に合うといいね。どんどん新しい世界の空気を吸って大急ぎで入れ替えないと、とてもつまらない後半の人生になってしまう。

受容

プロサラリーマンとして生きるのに価値があった時代はもう終わりに近づいている。会社という組織が根本から組み替えられていっているからだね。思えば幼い頃からずっと内部闘争に明け暮れた日々だった。学校では同じ生まれ年を集められた同級生の中であらゆる科目で品質チェックのように比べられ続けたね。就職してからも同期の中での出世競争があり、経営層とは賃金闘争でやりあった人もいるだろう。そうやって組織人を貫いてそれぞれの組織に忠誠を誓ってきた。それで役職と収入を得た人もいるだろう。それが実現すればマイホームとマイカーとマイクラブを揃えてようやく人並みな暮らしが送れるようになったと安堵したのかもしれない。それを今やすべて捨てろと迫られる時代だね。冗談じゃない、と思う気持ちはよくわかるよ。でもできればそれらすべてを手放した方がいい。それらに固執することでやっぱりそれまでの過去を引きずることになるからね。全部捨ててまたいつかの少年になろう。捨てるのに抵抗があるなら諦めよう。新しい世界の方へ向かうためにね。