意味ないじゃん
マンネリ
同じことをずっとやっているとどうしても飽きてしまう。だから同じことをやっていないと思えばいいんだよ。なぜ同じことの繰り返しがつまらないかというと、同じだと思いこんでいるからだね。実はどれもこれも全然違うんだけれどそれを情報としてなかったことにしている。つまり、情報が膨大過ぎて無意識にいつもと違う情報は捨てられているだけなんだ。本当は全くもって同じことの繰り返しなんて言えないレベルで違っている。それが証拠に昨夜の晩ごはんはすぐに思い出せるだろうか。昨日通った道の様子がきちんと言えるだろうか。それがぼんやりしてあまり思い出せないのであれば、それは無意識に情報を捨てている。それなのにあなたは「いつもと同じ」にする能力でもってすべてを「なかったこと」にして、同じ日々が続くことを嘆いているわけだ。そもそも山に入って木の葉を見れば、同じようで同じ大きさや形のものが一つもないことに驚くね。自然は何一つ同じものなんてないのにも関わらず、あなたがそれを絵にしたときは、なぜかすべてが省略されていることに気づくわけだよ。知らぬうちにあなたのその目は実は何も見ずに、脳で勝手に省略された映像を生み出していたということになるね。
観察
昆虫や顕微鏡で覗いた微生物のスケッチをしてみるとよくわかる。細かいところまできちんと見て、デフォルメせずにそのままを描いていくととても繊細な部分まで読み取れるね。そして同じ種類の生物でも同じようでいて細かいところは違っていることに気がつく。人だって同じ顔の人は双子ぐらいだから珍しいね。双子といえどもよく見ていると見分けがきちんとつく。一度それがわかるとあなたはそれほど観察しなくても区別ができるようになるから、今度は細かくその違いを見つけたりすることをしなくなる。ついには、大きな会場やホールで1000人ぐらい人が集まっている場所にいけば「観衆」とか「群衆」という言葉でデフォルメされて処理することができるようになるね。その1000人は誰一人同じ人はいなくそれぞれ個性的な姿かたちをしている。にもかかわらずあなたにはひとまとめの群衆として処理され、おそらくは思い出の中にもはっきりとは残らない捨てられる情報となる。つまらない毎日と思い込んでいるけれども、いつもスペシャルな情報がたくさん溢れているにも関わらずあなたはそれを見ようともせず全部なかったことにしているだけなんだ。
つまらないあなた
これでつまらない原因がわかったね。あなたがつまらないからとてもにぎやかな毎日が大きな変化を伴いながらやってきているにも関わらず、すべてなかったことにしているだけだね。だからつまらないというメガネを外して、わくわくするメガネにかけ変えればいいだけということになる。本当はものすごい奇跡のようなことが毎日繰り広げられているんだから。なら、わくわくするメガネはどこにあるのかということだけれど、それはあなたが普段無意識に見ないようにしている領域にある。わかりやすく言えばあなたが一番「無意味」に感じているところだね。ほとんど冗談のように聞こえるようなことを実際にやってみることがその鍵となる。朝早く起きて時間をじっくりかけて丁寧にコーヒーを入れる。そんなのインスタントで美味しくて気に入っているものがすでにあるから時間の無駄だとあなたは思っている。しかも疲れているので少しでも眠りたいと思っている。それを無意味に早起きするんだよ。バカ言ってんじゃないよ、そんなことしたら余計疲れてさらに憂鬱になると思っているかもしれないけれどとりあえずやってみてよ。新しい発見はそこにしかないんだからね。もちろんあなたはそんなこと無意味だし発見なんて絶対ないと断言する。そう、それこそが今のあなたそのものなんだよ。