ホワイト戦士
分別
多くの市町村ではすでにゴミの分別が厳しく言われるようになったいるね。これはプラスチックゴミ、これは燃えるゴミ、これは燃えないゴミ、これは資源ゴミとかとても細かくなっている。以前は大まかに燃やそうと思えば燃やせるものと、これは別のルートで回収されそうなものぐらいだった。リサイクルやエコという意識が高まるにつれとても細分化してきたようだけれど、あなたがせっかく分けたそれらは実は回収されたあとはまた一緒くたにされていたりする。リサイクルもとても高コストで、個々人が分別したものを信用してそのまま使うってわけにはいかない。個人がやっている以上うっかりミスもあるわけだから対象ゴミではないゴミも少なからず混じっているからね。そうすると再度精度高く分別しなければならないという二度手間が発生するわけだから、どう考えてもリサイクルは割に合わない仕事となるわけだ。自分でもきちんと水洗いしてプラスチックゴミを分別しているけれど、容器を洗ったりしてキレイにしてから捨てるのと、そのまま燃やしてしまうのとどちらが本当にエコなのかを考えたりするときがあるよ。
分離
食べたり使ったりすると現代社会の製品は必ずゴミが出るね。醤油ひとつ、牛乳やチーズでさえもゴミが出ない食品はない。日用品もパックで清潔に包装されているしそのおかげで清潔で信頼しているね。シャンプーの量り売りとかあってもいいようなものだけれど、おそらくは不衛生に思えてあまり売れないだろう。でもあなたの家では薬用石鹸などはお気に入りのディスペンサーに入れ替えて使ったりしているね。あなたが触る分には特に不快ではない。でも見ず知らずの人が触ると不潔だと思ってしまう。何気ないこの思考は人類が古来から持つ嫌悪感ではないことに気づくかな。まさにいま、ウィルスは病原で悪だと多くの人が自らと切り離して考えている。そして徹底的に総攻撃をしかけているところだね。でもあなたはその遺伝子からできている。いわば親戚よりももっと親しいあなたの分身のような存在でもあるのにも関わらず避けている。もちろん健康でいたいし病気になんてできればかかりたくないし、さらにそれで重症化して命を落とすことがあるとしたら、それは自然な感情だと解釈するのが現代風だね。ところがそれが常識だと思いこんでいるけれど、実はそうでもないということも頭の片隅においておこう。
見えない敵
そこまで対策しても、一歩も外に出ないわけにはいかず、無菌室のような部屋を用意できるわけもなくかかってしまう人はいるわけだ。それ自体は仕方がないというかむしろ自然のものだね。あなたが歩いていたら突然風が吹いてきた。あなたは風に対して怒ったりはしないね。楽しみにしていた旅行の日なのに雨が降るなんて、と残念な気持ちになることはあっても、雨自体をやっつけてやろうとは思わない。だがしかし、ウィルスだけはなんとか全滅させられるのではないかと本気で思ってたりする。その違いをきちんと説明できる人はいるかな。さらに誰も目にしたことはないね。ぶっちゃけ使い回された電子顕微鏡で捉えたウィルスと思しき映像を見たことがあるだけで、他はどんな形しているとかはよく見てない人がほとんど。普通には見えない敵とどうしたらいいかわからないまま戦っている。その戦いに勝ち目はあるのかな。仮想敵とはまさにこのことだとすれば今は戦時中なのかもしれないね。蓋を開けたら敵などどこにもいなかったというオチになるのがほとんど。そろそろ次のフェーズに移るころかもしれないね。しらんけど。