溶けちゃった

日々

人格

誰もが嫌われるよりもできれば好かれたい、愛されたいと思っている。だからこそ嫉妬や妬みの感情で苦しみ続けている。もっと自分に注目して欲しいし、もっと自分を愛して欲しいし、もっと自分を褒めてほしいと根底では思っているね。それは、そうしてもらわないとここに居られないほど軽薄な存在だと気づいているからだね。有名になりたい、できればチヤホヤされたい、誰もがあなたのことを一番に考えてもらいたいと無意識であっても強く思ってしまうのはそういう理由だからだね。そういう消えてしまうことの焦りが今のわがままなあなたを存在させているわけだ。

今とは

今を生きるとは、そんな儚い存在であるあなたが過去や未来を持ち込まずに今に溶け込むことだね。不思議なことにあなたが今に溶け込めば溶け込むほどあなたがどこにいるかすらわからなくなってしまう。バンドで演奏しているときに、ほんの一瞬だけまれに息ピッタリの状態を感じた瞬間、あなたはバンドでギターを演奏しているということすらわからなくなる。音とあなたが一体になって境界線がなくなっているときに、最高の充足を感じている。今を生きろとかよく言われるのは、もう一つの意味としてはあなたという境界線を溶かしなさいということでもある。スポーツでも何気ない家事や仕事でも、今を十分に楽しんでいる状態は例外なくあなたはそこに居ない。さらに他人もそこに居ない。何もそこにない時にしか感じられないわけだね。

好感

そういうことを踏まえて先のテーマを再考してみると、嫌われるとか好かれるとかを願っているときは、あなたは今に居ないということになる。居なくなってしまう恐れはまだ来てもいない未来にとらわれているからだね。有名になりたいのはいずれあなたが居なくなったとしても歴史に傷をつけるがごとく、あなたのことを皆が知ってくれている状態になりたいと思っている。これも今有名だからどうこうでもないし、フォロワー数の大きさで有名だと判断するのであれば何人がその基準なのかな。近所で有名なのか、日本で有名なのか、世界で有名なのか、を競ったところであなたはたった一人の好きな人に愛されなければ幸せにはなれないということに気づいている。そう、有名とは数の論理なんだろうけれど、愛される数が多い少ないは全く幸せ度合いとは比例しない。ただあなたがあなたを大切に思いすぎるからこそ、誰にも知られずにひっそりとあなたが消えてしまうことを恐れている反動でそう思っているだけなんだよ。でもあなたが消えてなくなるときが一番幸せであり今にあるということを忘れないでね。