目玉おやじの夢

日々

夢うつつ

ゲゲゲの鬼太郎のメインキャラは鬼太郎でもネズミ男でもなくて個人的には目玉おやじだと思っている。目玉おやじは鬼太郎の父という設定になっているのが絶妙だし、適切なアドバイスや経験談を語るという世話役である一方で少しおっちょこちょいで親しみやすいキャラ設定になっている。まさに主役といって差し支えないと思っているんだけれど、どうかな。それぞれ感じ方が違っていいとは思うので強制はしないけれど、目玉おやじが妖怪だけれども、その目を通じて人間という生物の生きる目的そのものを体現しているキャラとしては抜群に優れたキャラ設定でさすが水木先生だと尊敬している。いろんな邪気によって妖怪が事件を起こすんだけれども、それらはすべて人の心の中に住む悪魔そのものを表現したものに過ぎないからね。妖怪は人間ではないけれど人間が生み出したのが妖怪だという哲学的な思想に基づいている。

目玉おやじの夢

目玉おやじの眼球に映るすべてが目玉おやじの世界そのものだね。目玉おやじが眠ったときには眼球には何が映っているのだろうね。あなたが眠っているときはまぶたが閉じられていて外からの光は遮断されている。したがって眠っているにも関わらず映像が投影されるのは脳が勝手に生成したものであって、光によって届く景色ではないね。ま、中には目を開けたまま眠る人もいるみたいなのでなんとも言えないんだけれど、一般的に目をつぶらないとしても、眼球に投影される映像の処理をやめたときに眠っていると呼ぶのだろう。眼球は眼球そのものを見ることはできない。目玉おやじは夢を見るのだろうかといつも疑問に思っているんだけれど、あなたはどう思うかな。

現実はどっち

眠っているときは活動が止まっているので、あなたとしては起きて覚醒しているときが人生のメインコンテンツだと思っている。ところが赤ちゃんの頃は眠っている時間がほとんどで、起きているときのほうが少ないね。それが成長に伴ってしっかり起きている時間が長くなり、意識活動が多くなる。それを成長と思って見ているから、起きて意識がある方が人生だと思っている。ところが睡眠を削ると体調が悪くなるように、意識がない時間が命をも握っていることに気づくかな。若い頃はなんだか眠るのがもったいなく思えて、できるだけ眠い目をこすってでも起きていようとしたことがあっただろう。眠ってしまうと自我が消えてしまうので自我のファンであるあなたにとっては耐えられないからね。そこんところ目玉おやじがいればぜひ聞いてみたいと思っているんだよ。おやじはなんていうかな。少なくとも現実も夢も何かが生み出した単なる映像であれば、その映像に何があったとしてもあなたは無敵であることは間違いないね。