並んでチャット

日々

お手本

現代ではすぐさまネットの動画で、いろんなお手本を探して誰でもいつでも学ぶことができる時代だね。例えばこれまで海外旅行先で出会うよくわからない料理なんかも、気になった瞬間に調べたらレシピが出てきたりする。魚のさばき方なんかもたくさんあるし、動画のお手本だけで楽器の演奏ができたりするね。習い事や情報の囲い込みでできる商売にとっては新たなライバルが思わぬカタチで出現したわけだ。するとますます情報を隠そうとしたりする人が多いけれど、もはやそれは時代錯誤も甚だしいと言われてしまう。情報を隠すよりもネタバレでも公開することで、ユーザは興味関心をそれによって喚起されて支持されることが多いね。例えば大好きな楽曲はすでに何度も聴いたことがあるけれど、それを手元において持っておいて、いつでもすぐに聴くことができるようにしたいからあえて購入する。そういう消費行動を考えると気に入ってもらうことができれば無料のビジネスモデルであってもきちんと売れるわけだね。

動画と文脈

文字だらけのマニュアルなんかも時代にそぐわないようだね。説明書を読まないと使えない製品はそれ自体が設計ミスだと言われてしまうことが多くなった。直感的に使えないともはやその製品はゴミという烙印を押されてしまう。昭和な電化製品の取扱説明書はそれこそ分厚い冊子が複数あるのが多機能や高性能の証のように思われていたけれど、現代の製品はそれより数十倍の性能があるのにも関わらず、アイコンや図で簡潔に示されているものがほとんどになった。もちろん詳細はテキストのものがあっても、どうしても必要な人だけが読めばいいというスタンスだね。多機能で高性能になるということは、もしかしたらそうやってどんどんシンプルになるということでもあることを体現している例でもあるかな。ごちゃごちゃして多機能をアピールするよりも、シンプルで何気なく使えるのが真の技術だとも言えるね。

最先端

どんどんそうやって情報はすぐさま誰にでもクオリティの高いものを手にすることができるようになった。できることが格段に増える環境は整ったはずなのに、いろんなことをこなすマルチプレーヤーがどんどん出現しているかというと実はあに図らんやそうではないみたいね。これほど理想的な状況であっても逆にいつでもできるということだけで満足してしまっているね。ポケットの中に収まるスマホがあればいつでもどこでも高速インターネットにつながって世界中の情報にアクセスできるし、あなたも世界に向けて発信することもできる。ところがその内容はいつもの独り言とそれほど変わらないね。食事や景色など映える写真を世界に向けて発信したりしているけれど、そもそもそれは何自慢なんだろうか。さらに世界になんて発信している意識すらなくて、せいぜい友人・知り合いのフォロワーに向けてのものだろう。そしてそのつながりの輪は案外物理的な距離も近かったりするね。緊急集合かけても1時間もかからず集まれる仲間がメインだったりする。グローバリズムの反動が今戦争というカタチで出現しているね。技術の発展と比べても人類の能力はそれほど進化しないのかもしれない。