添付ファイルは捨てよう

日々

脅威

ウィルスが流行っている。といっても昨今の新型コロナではなくコンピュータウィルスである。そのemotetという名のウィルスは電子メールを利用して今爆発的な感染力を発揮している。暗号化された圧縮ファイルが添付されて送られてきて、その圧縮ファイルの解凍パスワードが書いてあるのでそれを入れて解凍すると感染するしくみである。これまでもウィルスはメールに添付されたファイルを経由して感染するものが多かった。だからコンピュータ・リテラシーの基礎として知らない人からの添付ファイルは絶対開かないでそのままゴミ箱行きにしなさいということはおそらくほとんどの人は知っているだろう。それがさらに巧妙化して普段やり取りしている人からのものであればどうだろう。すっかり信用しているだろうからちょっと変な感じがしても開いてしまう人が多いことをこの感染爆発から見て取れるね。

感染

このとても古典的で単純なウィルスはマクロという自動化プログラムが仕込まれている。さらにウィルス対策ソフトでかんたんに検出されるはずである。こんな古典的な仕組みが現代で爆発的に感染しているのは、ウィルスの中身を高度化するわけではなく、思考停止してメールの添付ファイルで日常的に今でも重要なファイルのやり取りをしているという習慣につけこんでいる。メールでファイルのやり取りはやめましょうと何度も言われても、手軽で便利だからついついやってしまうね。そうしてまんまと騙されて感染するとウィルスは仕込まれたマクロでやることは古典ウィルスと同じだね。あなたのメールアドレスと連絡先をサーチしていつも送っているアドレス宛にあなたのメールアドレスを使ってマクロを含む添付ファイルをせっせと送りつける仕組みなっている。そうしてあなたの知り合いがあなたのことを信じれば信じるほど添付ファイルを開いてくれて、どんどん感染を増やしていくわけだね。

読み書きパソコン

今の所はスマホでは基本感染しない。ほとんどのスマホはマクロがうまく動かない場合が多いからだね。意味がわかないエクセルやワードファイルが開いて終わりになる。もう少し詳しい人ならウィルスだと気づいて「やられた」となるね。型式は古いけれど、人間関係などの人の弱みをうまい具合に利用したウィルスだね。完全に防止するには添付ファイルはどんなに親しい人からのメールでも普段から開かないことが一番だ。ところが今やビジネスの現場でのメールはワードやエクセルなどの書類をやり取りする手段がメインだったりするね。それが大容量のものだとクラウドドライブなどになるんだけれど、最近はメールでの添付ファイルの容量もサーバが高性能化して大抵のものは添付できるようになった。もっと昔は回線の帯域の問題があって、大容量のファイルはダウンロードするにも回線が細くてとても時間がかかったね。だから大きなファイルを分割して全部揃ったら合体させるようなソフトウェアがあった。昭和な人は懐かしいね。すべてが高性能になった今、古典ウィルスが流行るなんてどこかで聞いたことがあるなにかととてもよく似ている現象だね。