オールフリー
フリー
今ではほとんど無料であらゆるエンタメが溢れているね。基本タダで使えたり楽しんだりすることができるし、もはやそれが当たり前のように思っているだろうね。だから逆に有料コンテンツなんて見向きもしない人が多くなっている。有料会員なんて集めるコンテンツはオワコンで情弱が騙されて使っているだけだと決めつけている。その一方でサブスクビジネスも好調だね。おおよそ月々1000円ぐらいの費用で膨大で十分なコンテンツやサービスを受けられることが多い。それらを上手に使いこなすことが情報社会を生き抜く戦略としては必須であって最低のネットリテラシーと考える人が多いね。
代償
その一方であなたが知らぬうちに支払わされているものはなんだろう。それに気づいた人はたくさんいるかもしれない。まるで夢の国のようになんでも自由にいつでも使えるネット社会が当たり前になったけれど、その裏で発生するコストはどうやって賄っているのだろうと不思議に思ったりするよね。それぞれがいい人みたいにあなたに近寄ってきて、何も心配することはないよ、全部無料だからねとあなたは誘われるままに今に至る。確かにそれは詐欺でも嘘でもなくそのコンテンツやサービス自体に一銭も支払うことはないね。それでもまだあなたは疑っている。どうやってそんなビジネスモデルが成り立っているのかとね。貨幣経済社会が現実社会では当たり前で、わずかな賃金を得るためにとても辛い思いをしているというのに。
命の時間
答えを言うとそれはあなたの可処分時間を奪ってやりくりしているんだよ。あなたの時間を頂いているわけだね。従来の世界ではモノやサービスを貨幣と交換することで成立していた。そこから貨幣そのものよりもそのもっと根本的な価値である生きている時間をやり取りしているということになる。時間という概念は1日24時間と規定されているので、人種や身分や職位などの見かけとは全く関係なく平等になっている。偉くなったら1日あたりの時間が増えるということにはならないね。残念ながらお金持ちになれば寿命が倍になるという医療技術はまだまだのようだ。さらに言うとそれらの楽しめるコンテンツに溢れているからこそ、旧来の人付き合いとか家事とか掃除とかお祈りとかの時間がもったいなく感じている。これは気が付かない代償だね。なぜならこれまでの生きている時間の中心軸が、まるっと反転することになるからだ。行き過ぎると生きることそのものの煩わしささえ感じるようになる。だからちょっとだけ注意しましょう。