あなたの代わり

日々

代替

替えがきくものってなんだろうね。ストレスを発散するために買い物をすると買い物依存症になるし、お酒を飲んで解消しようとするとアルコール中毒になる。何かを解決しようとして、その代わりのものでなんとかしようとしても結局はうまくいかない。代わりのものなんてどこにもないんだろう。さらに言えばそのストレスや欲求不満やもやもやしたあなたの気持ちがそこにあるように思えているかもしれないけれど、そもそもでいえばその原因も幻想だということになる。実在しない何かを代わりのなにかでどうこうしようとしても何も変わらないね。それどころか代替品であるお金が足りなくて借金したり、少しのお酒では物足りなくなって量が多くなるに伴う弊害の方が大きくなるのは自明のことだろう。

身代わり

あなたの代わりはこの世にはあなたしかいない。逆に言えばあなた以外は身代わりがたくさんいるということになるね。あの子はあなたの友として唯一無二の存在だ。けれど赤の他人からすればその他大勢となる。単に知らない人だね。それと同様にあなたはあなたにとっては絶対の存在かもしれないけれど、あなたを知らない人からすればあなたがそこにいることすら気にも留めない。それは「あなたがいない」のと同じ意味だね。さて、ほとんどの人があなたのことを知らない。多少有名人になったとしてもだ。その意味ではあなたは本当にあなたとしてそこにいるのかも怪しくなってくる。あなたの代わりはあなたしかしないことを十分に証明できるのはあなたしかいないってわけだね。

風情

季節はめぐりそれぞれで全く異なる風景を見ながら何を感じているんだろう。見えている景色の変化を愛でてているだけではなくその向こう側の大きなエネルギーというか揺れ動く波みたいなものを感じている。それは自然の風景とは限らず、いわゆる観光スポットのような風光明媚な場所だけではない。日常あなたが特にホッとするような身近な場所であったり、家の中でぼんやりと過ごす書斎であったり、狭いお風呂場であったりする。狭い我が家でもそういう瞬間は広大な大自然の中で佇んでいるかのごとく同じ何かを感じているね。都会と田舎とか自然と人工なんて概念的に分類することが当たり前のような時代だけれども、実はそれも実在しない概念であってあるようでないものだね。そういう中に感じているそれらひっくるめた概念が「あなた」であるわけだ。だからあなたの代わりはどこにもいないし、どこにでもいるとも言えるわけだね。