吹き流し
赤信号
焦っているときは注意したほうがいいね。そこで打ち出した対策案はおそらく失敗するだろう。焦っているときは流れに乗ることができない状態だから、まずは落ち着くところから始めたほうが良い。そうは言っても緊急事態で落ち着いて悠長に構えてられないという気持ちもわかる。でも最終的にはうまくやり過ごしたいと思うのならば、時期を来るのを待つしかないことは知っているはずだね。大雨のときに前に進もうとしても大変な上に思うようにはならない。天候が回復するまで建物の中でのんびり違う楽しみを見つけて過ごすなんてとっても遠回りでもどかしく感じられるかもしれない。けれどそれが一番安全かつ確実で最もスムースに目的地に到着することができる唯一の方法だね。ムリを押して強行軍で進んだとしても余計な怪我や障害を自ら生み出すことになりかねない。
深呼吸
気持ちが落ち着かないときや、憤りで自我が爆発しそうなときにこそ深呼吸という特別なリセットスイッチを働かせよう。やり方を知らない人はいないほど身近な動作なんだけれども、緊急事態にそれをきちんとできる人はほとんどいないね。普段無意識な動作である呼吸に対して意識を向けることによって、自己が何であるかを感じることができる。おそらくパニック状態のときは、あらゆる出来事をなんとかしなければならないという自我と出来事の区別が溶けてしまって不幸なことそのものとあなたが同化しているね。それを切り離すスイッチが深呼吸というわけだ。あなたはえらくはないし、あなたは優等生でもないし、あなたは何者でもないし、むしろあなたはどこにもいない架空な存在でしかない。ということは目の前のことをなんとかしようともしなくても何も変わらないんだけれど、それに取り組むことをやってみたいという思いがあなたの正体だということ。そうなればそれをやるのもやめるのもどっちでもよく、それなら楽しめばいいということがわかるね。
雨上がり
さて、そうこう逡巡しているうちに雨も上がった。おだやかな天候になったということは信号も赤から青に変わったということ。早速また目的地に向けて歩を進めよう。歩き始めるとすぐに感じるのは進むということよりも心地よい環境に包まれているということだね。あなたが見ているその景色は、あなたが感じているその周りの光や熱といったエネルギーの波動でできている。それをあなたはそんなふうに映像化している。心地よさはそれらのエネルギーをきれいに受け流していることと同じ。だからすべてが順調と感じられ、そこに変な強い思念を残すこともなく入ってきた分出ていっている状態だね。まさによどみなくそれは受け流している。その中にあなたはどこにも見当たらない。さて、心地よい風に吹かれていると、ふとまた大雨が降るかもしれないと青空を見上げ雲を見つけた時、ほら、またあなたが突然現れたせいで焦り始めたね。