避難訓練
脅威
大きな力の前ではどうすることもできないね。特にあなたにとってのそれはとてもじゃないけれど大きすぎて対処のしようがない。それでもなんとかしようと小さな力なりとも工夫してやり過ごそうと悪戦苦闘する。確かに真正面からの真っ向勝負は歯が立たないけれど、最初から勝負しないという不戦勝を狙うわけだ。そうすると意外となんとかなったりすることもある。力ではかなわないけれど知恵で切り抜けたわけだ。いつも油断ならないことばかりがあなたの周りを覆い隠しているけれど、すべてに言えることは最初からそれらを見つけては力で潰そうとしてもうまくいかないね。力と力がぶつかれば壊れるだけで何も生み出さない。破壊したあとにはエネルギーの残像だけがそこに残るわけだ。まさに不毛な戦いとなるのは明らかだね。
防御
そもそもあなたに対して向けられた強大なエネルギーをなんとかしようと思うことが間違いだね。それはあなたに向けられたものではない。ただ襲いかかってくるのをそのまま受け止めろというわけでもないよ。それはあなたにとって耐えられないぐらいのものであれば迷わずその場から逃げよう。逃げることが卑怯だとか言って恥ずべきことだと言う変な考えを持っているのは人類だけだね。他の動物にとってはごくごく普通の行為でしかない。身の危険を察知すれば直ちに逃げるのが生存本能であるし、その作戦が功を奏して今も生き残っているのは事実だね。だからあなたの本能に従えばスタコラサッサと逃げるが勝ちだね。逃げることはいけないことなど、どこでそう習ったのかをよくよく思い出してみるといい。それは武士道で誇り高き人の志として語り継がれている。逃げるなんて卑怯者。生き恥をさらすぐらいなら死んでしまったほうがましだという価値観は、決して崇高なものでもなんでもない。
攻撃
もし攻撃するのであれば、あなた自身に対してとなる。ちょっと何を言っているのかわからないだろうけれど、絶対にそうなることを避けることができない。あなたが武器を手に持って戦う決心をしたとき、あなたに襲いかかるエネルギーに対して対峙することになる。しかしながらそのエネルギーはどう考えてもあなたには受け止められない。だからあなたを超えて他のところへどうしても漏れてしまう。漏れると言うよりもむしろあなたがなんとかできるレベルではないから、そのままあなたを飲み込んでしまうだけだね。先人がそれでも生きながらえてきた秘訣や知恵は決してそうではない。いかに逃げるか、いかに逃がすかという一点だね。そのためには正対してはいけないということ。むしろ正対したところで何も変わらない。あなたが傷つくだけだね。だから攻撃してもその分あなたに跳ね返ってくるだけとなる。まるで鏡のようにね。だから攻撃は最大の防御とか言うけれど実はそうではなくて、やっぱりなにはともあれ逃げることが一番大切なことだね。