旅は道連れ

バイク旅

おかげさま

よくよく考えてみたら全ては自分一人で何一つ成立しないことに気づく。いくつものさまざまなトラブルが起こるものの全部絶妙なタイミングと巡り合わせでなんとかなっているね。何とかならなければ多分あなたは今そこにいない。行動を起こせばトラブルは避けられないけれど、だからと言って何もしなくても毎日は繰り返されるわけで、そこではやっぱり思い通りにはいかないことがほとんどだね。それでなんとか思った通りではなくても起きた出来事に対して何らかの対応を迫られるわけだけれど、いわゆる知恵というあなたの総合力で切り抜けている。不思議なことに、それは普段特に意識せずに、どちらかというと期待通りにならないことを嘆いているだけだけど、嘆くということはそれなりに満足はいかないもののやり過ごして今があるということに他ならない。それ自身がとてもラッキーだと感じられないのが日常だけれど、旅に出ると途端に有難いことに感じられるね。

未踏の地

ずっとそこにあったんだけれど、あなたはそこを知らないまま過ごしてきた。それはそれで何ら支障がなかったけれど、今実際に足を踏み入れてさらにあなたの人生そのものが豊かになった。そこであなたは考えを新たにするからだ。またここに来ようと思ったり二度とゴメンだと思ったり何よりもそれらの感情が揺さぶられることが世間で言う感動と呼ばれるエネルギーともいえる。そこで何を感じるのかは人それぞれではあるけれど、それらを目の当たりにしてのあなたなりの感動が生まれるわけで、そこへ万象繰り合わせて辿り着かないと決してそれは起こらない。何かが解決したりするわけではないけれど、あなたの視座が少しずつそこで移動していくとそもそも初めから問題とかトラブルは存在しているわけではなく、一番の発生源はあなただったということがわかるところまであともう少しのところに移動する。

ひとり旅

旅は道連れ世は情けという言葉のように、同行者がいると心強いように世間を渡るには思いやりを大切にするという言葉がある。いつもあなたはひとり旅だから同行者はいない。だから関係ないように思っていた。ところが実は先に述べたように見知らぬ他人にいつも助けられていることに気がついた。トラブルは相変わらず起こるけれど、解決不能であったとしてもあなたはそこにいる。そしてそれはずっとひとりだと思って過ごした期間を振り返ってみても、多くの人々のおかげさまで全てはクリアになってきた。友達や恋人や家族が実際に同行していなくてもあなたを思う知らない人々に支えられて今がある。それに気づくための旅であって、実はそれはそうなるようにいろんなことが段取り済みだったことに驚きを隠せないね。いつもひとりで全てなんとか対処してきたと勘違いしているあなたは、それに気づいた後はとにかく感謝しかそこにはなくなる。例えそれが思い通りでなかったとしてもね。