重心

日々

バランス

やじろべえがちょうどうまくバランスをとる様子といつもあなたが感じている感情の揺れがちょうどそっくり似ているね。真ん中で静止しているなんてことはほとんどなくて、少しの外乱で揺れ始めてしまう。そうして揺さぶられることであちこちに傾いてしまうけれどかならずそのままというわけではなく、揺れ戻されて反対側へ傾くね。やじろべえの良いところは静止できるのは一箇所中央だけであって、それ以外の傾きの場所では絶対静止できないところなんだ。だからあれこれと感情が揺さぶられて動揺するけれど、ずっと辛く悲しいとかはなくて必ずその分の揺れ戻しが来る。だから今あなたのその瞬間の感想だけで判断すると必ずうまく行かないのは、今のその感情は必ず変化するということを表しているわけだ。だから静止しているときを中心にして判断できるかどうかがその後を決める重要なファクターとなる。

感情

だから感情的な言動はできれば控えたほうがいいね。とはいえ感情的になること自体は素晴らしいことであってそれ自体を全否定するわけではない。判断とかジャッジとかに感情をシャットアウトできる術を身に着けることが大切だと言うことだね。やじろべえが傾いているときに真っ直ぐを見ようとしているようなもので、その水平は一時的なものでしかないのは明白だね。ただそのときのあなたにはそれが水平で真っ直ぐだとしかどう見ても見えないから誤ってしまうのはやむを得ない。だからそういうときにはそんな決断や行動を控えたほうが良いってことだ。ところがずっと揺られ続けていると、どこが静止状態であったかを思い出せなくなってしまう。その対策としては心静かにする時間をできるだけ設けるということ。今流行のマインドフルネスは、まずはそういう心の振れ幅を感じるところから始まるね。そこから静止状態とはどこだったかをアジャストしていく。古来の座禅も同じだね。

重力

ある方向に傾けばそれと正対する向きへ必ず揺り戻そうとする力が働くのは、地球上では重力があるからだね。やじろべえの動きの原動力はまさに重力であって、無重力状態の宇宙では全く違った動きとなる。あなたの心は重力の影響を明確に受けていることになり、肉体だけではなく精神的にも地球上の生命であることを物語っているわけだ。心には重力なんて関係ないことだと思いこんでいるだろうけれど、重力が前提となってすべてを感じていることになる。肉体も精神も同じ地球の重力の影響を帯びており、そこからは逃れられないわけだけれども、将来的に人類が宇宙で暮らす時代が来ると果たしてどうなるんだろうね。重力による静止状態自体をどう再定義するかによって世界は大きく変わるのかもしれないね。しらんけど。