あなたの洗脳

日々

予言

その昔ノストラダムスの大予言なんてマスコミが流行らせていた。今はインターネットが身近にある時代だから各国での注目度ぐらいはすぐに調べることができる。その当時はそうもいかず、テレビやマスコミが世の中のすべてだった。今から振り返ると滑稽な話で、外国人の預言者だと大いに喧伝された彼が、自国では誰も知る人はおらず無名だったらしい。世界規模で人類は滅亡するなんていう予言者のストーリーなのに、日本以外は誰も騒いでいないというオチだった。その当時の少年・少女はそれを真に受けていた人も多くいたようだ。恐怖の大王は降ってこなかったけれど、今の世の中の惨状を見るに、もしかしたら見えない形で実は降ってきたのかもしれないね。

重み

いろんな出来事があって、それ自体はなんてことのないことしかない。それに重みをつけているのはあなた自身だということがこれでわかるね。大予言がとんでもないことになるよとか、平安時代の末法思想のようにこの世はいつか終わりが来るとか、それらそのものにはなんの意味も価値もない単なる出来事だけれども、それを特別に感じている人が多くなればなるほど重大ニュースになるわけだ。例えば恋人が願いを込めて作ってくれたお守りの中身は、単なる紙にサインペンで似顔絵が書いてあるものが入っているだけなんだけれど、その思いを受け止めたあなたはその思いが重いに変わるね。他人がみたら子供じみた不格好なお守りでも、あなたにとってはかけがえのない大切なものとなる。馬鹿げていると言われてしまうのは、それを信じている人が少ないからそうなる。だから無理矢理でも多くの人に信じ込ませることができれば、その稚拙なお守りが高額で取引されるように変えられるわけだ。それが世間で言う洗脳というやつだね。

洗脳

洗脳は悪巧みの人が素直で無垢で正直な人に刷り込んで、金品を奪う行為だと思っている。だから世間一般では「悪」であり、そうならないようにみんな頑張っている。ところが、洗脳に気をつけろという洗脳をされていることにあなたは気がつかない。常識人だと思っている人が多数いるけれども、それ自体が洗脳の賜物であり非常識であったりする。特に最近多いのは「社畜」とか「老害」とか「パパ活」なんかもそうだね。そういう流行語を生み出すことでその本質をごまかす傾向にある。すべてはそれらの言葉によって知らずしらずのうちに多くの人の常識や良心を書き換えようとする意図が含まれている。だからよっぽど注意しないとすぐにやられてしまう。そもそも流行やブームに乗り遅れたら恥ずかしいとか少しでも感じているならばそれはすでに洗脳されている。楽しみはお金の中にないし幸せはゼクシィに書いてあるわけでもない。就職はリクルートに登録することでもないし、ましてや学校にいかなければならないこともない。洗脳が解けることがないのはあなた自身も実は同じなんだよ。洗脳しているのは世間でも悪巧みの人でもなくあなた自身だということが一番の恐ろしさなんだよ。