死ぬまで生きる
現実
現実から目を背けるな、とはよく言われることで、ついつい物心ついた頃から未来や過去に逃げてしまう癖みたいなものがついているね。それを夢とか希望とかいい言葉にして正当化するようになってますます今を生きる時間がなくなってしまっている。現実とは目の前で起こった出来事であって、起こるべくして起きた出来事は逆に言えば起こらないことは現実ではない。当たり前のようなことだけれども、普段のあなたはそうであっても思っていたのと違うとか望んでいたのはこれじゃないと思って、目の前の出来事を無視して理想ばかりを追い求めている。
今を生きる
明日死ぬかもしれないのは、誰にとっても同じことだ。ところが、明日も生きているという確信がなんの根拠もなくあなたの心にある。それこそ明日死ぬかもしれないと思って生きるのは荷が重すぎてあなたが耐えられないからね。それで目が覚めてほっとしているわけだ。ところがそれも夢かもしれなくて、あなたはもうすでにとうの昔に死んでいるかもしれない。それも過去・未来の幻の話だね。でも目の前にいつもの風景が見えて、いつもの朝がそこにある。それを生ききるということしかそもそもの選択肢がない。起こることは起こるべくして起こる。それを受け入れるか、よそ見しているか、あなたができることはこの2択しかない。もっといえば否定したところでそれが起きているということからは逃れられないね。出来事を認めたからこそ否定できるんだからね。
シンプル
出来事は起こるべくして起こり、あなたはそれを受け入れて感謝する。それが今を生ききるということ。言葉にすればとてもシンプルだね。あれこれタイムマシンに乗って過去からやり直したいとか、輝かしいはずの未来へ行ってみたいとか妄想するかもしれないけれども、たしかにあらゆる可能性は今この瞬間に折りたたまれているのは事実だね。でもそれを確認しようとすれば今のあなたが消えてなくなるわけではないのでムリなんだよ。仮に過去に戻ったと認識できるままのあなたは、仮にタイムマシンで行けたとしても過去のあなたを見ているあなたでしかない。それは今起きていることを見ているあなたと何ら変わりはないね。そしてそれを受け入れるかどうかという選択肢も変わりはない。ということはどうあがいても今を受け入れる、すなわち今起きた出来事に感謝できるかどうかがすべてだということだね。