詭弁王

日々

すり替え

論理をさらっとすり替えて拡大解釈をわざとして、反論しやすいように誘導して貶めるという論法が最近YouTuberとかで流行っているようだね。それは特に頭の回転が早い人がさり気なくやれる技なので、多くの人はそれにうまく対応してかわすことができないようになっている。ましてや感情的に刺激するような言い方をして相手を激怒させれば誰の目から見ても勝ち確定だね。感情に任せて発する言葉はそもそも論理破綻前提のものばかりだし、実はそうさせるために仕掛けられた罠にまんまとはまってしまったあなたは圧倒的に不利となる。第三者からみても同情はされるだろうけれど、支持はしてくれないよね。

偏向解釈

わかりやすい例で言うと、子どもを道路で遊ばせるなんて言語道断な親だ、という意見があったとする。それに対する解釈をさらりと似ているようで別のものにすり替えるテクニックがある。子どもにとって外でのびのび遊ぶことは重要であり、健全に成長するための学びにとっても不可欠である、と言い出したら気をつけよう。道路で遊ぶのは危ないと言っているだけなのに、急に外で遊ばせるというふうにすり替えられてしまっているね。ここが華麗にできる人ほど詭弁に長けているし、人を説得させる魔術師でもある。いやいやそこまで言っていないよと反論したところで、道路って基本家の中にあるものではなく、外じゃないですか、とやられてしまう筋書きとなっている。そもそも道路で遊ぶのが危険だという発想は、家の中よりも外が危ないというところからで、外には人や車が行き交う道路があるのは避けられないわけですよね、ともう台本どおりに追い詰められるのがわかるかな。

バカばっか

多くの人はバカだと言うのもその現れだね。確かに多くの人は優秀ではないかもしれない。けれども、バカだという論拠を証明する方が実は大変だね。でも、そこは正攻法ではいかなくてこんな世の中が正しいと思っているのか、と言い、現実こうなっているのは多くのバカが投票した結果であり望んだはずの世界が、実は多くの人が幸せにはなれない状況をどう説明するのですか、なんて言われる。だから多くの人はお金や目先の利益に騙されてしまうバカばっかりという結論に導かれるシナリオとなっている。ところが、バカが多いということと、だから正しく民主主義の代表を選ぶことができないという問題は一見つながっているようで、論理整合性を尊重すればするほど別議論にしたくなるところだね。一見ぐうの音も出ないような展開にはなっているけれども、果たして個々人がバカという問題点と選挙制度そのものの問題点と、現状の民主主義への理解、ひいては教育制度の問題点など、多岐にわたる検証が必要なはずだとわかる。だから言えることはスパッとわかりやすく論破されたことはほとんどマヤカシだと思ってほぼ間違いないってことだ。