余白恐怖症

日々

癒やし

たまにはのんびりと過ごしたいと思っている。世間の喧騒から逃れて静かな湖畔で焚き火を見ながら、大自然の癒やしを感じていたいとね。そう思って万障繰り合わせてようやく実現したところで、あなたはその願いを叶えることができたかといえば、そうではないことが多いね。とにかくのんびりするためにバタバタが続いた日々だし、どうにかこうにかこうしてここまでたどり着いたとしても、心の中ではもう帰り支度を始めている。なぜなら出かける前のやるべきことを休暇が開けたら段取り良く進めたいと思っているからね。大自然の真っ只中にあなたは包まれているのにも関わらず、あなたの心はもうオフィスにいる。そこであなたははっと気がつく。どんなことをしたとしてもずっと心はオフィスから一歩も外に出られない運命なのかなとね。

ワーカホリック

のんびりと過ごしたいがために、日々働いているあなたは、のんびりできる機会が訪れても仕事のことで頭がいっぱいだなんて冗談にもならないね。仕事はライスワークなんて言われて久しいけれど、どうしても現代社会で生きていくために必要なお金を得るためにしていることであって、目的と手段でいえば手段でしかない。ところがそれが逆転して目的化してしまうのはよくある話だ。仕事は人生の一部ではなくてメインになるから、仕事がなくなったらどうして生きていけばいいのかわからなくなる。幸せになりたくて仕事をしていたのに、仕事が幸せになってしまうわけだ。その理由はいくつか考えられるけれども、劣等感や寂しさを紛らわせるために今目の前にたまたまやるべき仕事に没頭してしまうのがほとんどだろうね。仕事が趣味なんて言う人がいても不思議ではなく、没頭するなにかがあるのは特に問題はない。けれども没頭しているようで実はのんびりもしたいと思っているのが一番中途半端だと言うことだ。

ビジネスとプラベート

ビジネスライクなスマイルは人を空虚にさせる。それでも印象良くするためにいまだ重視されているね。マニュアル通りの応対、不快にならない態度、清潔感のある容姿をもって誠意を表している。だからおおよそどこでどんなサービスを受けたとしても、レベルが高いと感じる事が多いね。ところが急に忙しくなったり、明らかに人員が不足しているような場面に出くわすと、なんだか落ち着かない対応に出くわすことがある。なんとなく怪訝というか余裕がないというかね。勘のいいあなたは裏事情を察して、同じような落ち着かない気分になる。ああ、できればこのひとも休日をとってのんびりと過ごしたいと思っているんだろうと思ったりする。のんびりゆっくりと暮らしたいがために、目の前の仕事に追われている事情はあなたも同じだからよくわかるのかもしれない。でも、のんびり過ごしたいといいながらも実はそれさえもできなくなっていることにも気づきながらね。