振り返り
孤高
誰もがポケット中に孤独をしまい込んでいる。なんて歌があるように基本はあなただけしかいないことを薄々感じているね。だからこそ友達とワイワイしていたり、それを離れて見ているあなたがいる。寂しくなるから人混みにまみれるけれども、たくさんの人の中でさらに寂しくなったりするからやっぱり一人に戻ったりする。そう、ホームポジションは一人だね。にぎやかだったり騒がしかったり、時にはその人間関係に疲れたり嫌になったりするけれども、必ずあなたは一人という場所がある。まるであなたのお家のように孤独はいつもそばにあるわけだ。
辿り着く先
そこから類推することができるのは、この世だとか現実とか仕事とか社会とか、目の前の愛しい人でさえあなたには当たり前に見えているものすべては、虚像でしかないことだね。どれだけ人にまみれてもどれだけ多くの人に愛されてもあなたを満たすことはできない。それはなぜか。それが本当はなんであるかをあなたは感づいている。いつまでも目の前にあるわけでもないし、花火のように一瞬のきらめきだからこそこんなにも美しいことを知っている。もちろん、あなたが今そう感じたことでさえ、いずれ記憶から消えていくことも知っている。何を得ても何を目指しても行き着く先は一人だということをね。
ゴール
そしてさらに言うと、もうすでにあなたはゴールしているわけだ。最終地点にいて振り返っているのと同じだね。すでにあなたはホームポジションである一人しかいない場所にいる。だから、これまでの喧騒がとても愛おしいし、面倒事もたくさん知っていることも説明がつく。何も経験していないのにポケットの中の孤独を感じるなんてできないからね。すでにあなたは最終地点から走馬灯のように思い出を見返しているとすれば、何も心配することもないし不安になることもない。もうゴールに辿り着いているのだから未来の不安なんていうのもないことも知っている。とにかくやりたいことをやってきたはずだからね。