白紙撤回
段取り
何をするにもまずは段取りを立てて実行しなさいと言われているね。ところが、そのとおりに行った試しがない。もちろん、まれに上手くいくこともあるけれども、ほとんどは多かれ少なかれ計画変更を迫られてしまうことが多い。せっかく立てた計画だから多少無理してもそのとおりにやりたいと自我が騒ぐけれども、その時点で縛られていることに気がつくことが大切だね。それは結局無理が含まれてしまい、それ自体が苦しみに変わってしまう。仮に風に吹かれるまま目的地とは違うところにたどり着いたとしても、それはそれで楽しめる余白を作っておいたほうが安全だし、柔軟に対応する力が身につくわけだ。どんなことでもできれば楽しみたいのなら、計画を完璧にしようとするよりもフレキシブルな対応ができることの方が大事だね。
予定は未定
もちろん、段取りを考えるときは十分に調べたり、無理のないものにしているつもりだろう。けれども予定は未定であって、特に天候や環境などは思わぬ計算違いが含まれてしまう。考えてみるに、それを楽しむことこそが目的であって、到着地点ばかりが目的ではない。逆に目的地に縛られすぎると、とんでもなく無理を自ら強いることになって全く楽しめないどころか、危険でさえある。だから、段取りはその場で柔軟に立て直すことができる思考の方が、結局はそれ自体をトータルでいい経験、いい思い出にすることが可能となるわけだ。それができる礎としては、過去の経験に基づく知恵となる。
成就
思い通りにならないことに対して、いらだちを覚えたり、無理をしてでも成し遂げることがいいことだと決めつけてしまうのは早計ということだね。思ったとおりに行くことばかりが楽しいわけではないのに、それだけが価値あることだと思い込みすぎている。おそらくそれは、成果主義がもたらした弊害とも言えるね。目標のために計画はある程度立てるとしても、すべてはやってみないとわからないという未知の領域が残存する。そしてそれを楽しむことが人生そのものだ。でもある程度経験を積んでしまうと、そのことから逃れられなくなる。それはまさに過去に縛られている状態だね。あなたが依拠している成功体験はそれほど確実性を帯びたものではなくて、その当時にたまたまそうなったに過ぎないのだから、あまりそれに依存しすぎると誰も幸せになれないから注意してね。