焦燥

日々

考えない

好きなことで生きていきたいと思っている人は多いかな。それがうまくいく人なんかを目の当たりにすると余計にその思いが強化されてしまうね。そんな憧れがすごく肥大して今度はあなたの苦悩に変わってしまう。恋焦がれて思いつめていくうちに、足元の幸せを踏みにじっていることすらわからなくなってしまう。だから、何か一つにフォーカスしてしまっているときは、特に注意した方がいい。そういうときは、違ったことをするように心がけよう。それは簡単な仕組みで、あなたが今恋焦がれて集中して考え詰めていることは、外の世界から眺めるととてもちっぽけで狭い世界だと気がつくことができるからだよ。悩みや苦しみは人生のエッセンスではあるんだけれども、エッセンスはほんの少しだからちょうどいい塩梅になるのであって、大きすぎるとその良さがかき消されてしまって台無しになってしまう。

明日

その苦しみとか不安は、これからもずっと続くと決めつけていることが原因だね。これまでを振り返ってみればわかるだろうけれども、あなたはずっと同じあなたであると思いこんでいるだろう。けれどももし近くにあるのなら、古いアルバムや記録を見返してごらん。今とは随分と様子が違うあなたらしき人がそこにいるね。人はある意味変わらないというのは、あなたの自我がそう決めているからそうなっているだけで、実際の記録を振り返ることができるなら外見だけでも随分と変わっているはずだ。ということは、明日もおそらくは同じ最悪な日々がやってくると想像してしまうだろうけれども、実は確実にそうではないことはその古ぼけたアルバムを見れば明らかだね。簡単に言えばどうなるかわからない明日のことなんて、実は考えても悩み苦しんでもあなたの能力では予見することすらできない。なら、考えるだけムダだということだね。

第三の目

今に生きるなんていう陳腐な言葉では心は動かないだろう。けれども、そんな世の中の仕組みを見通せば、今見ているその景色もかなり怪しいということは感じられるはずだ。あなたはまっすぐに何かを見ていたことはほんの少しだけしかなくて、実はあなたの目で今見ている景色はかなりの色眼鏡を通してしか見ることができなくなってしまっている。となれば、そこに映る景色が望むものでないのならば、その目を変えよう。一番簡単なのは目をそむけるだけでいいんだけれども、そうするともっと不安になる。色眼鏡を外そうともがいてみても色眼鏡付きの目になっているから、なかなかそれを外すことができない。ほら、やっぱり絶望しかそこにないじゃないか、と思うかもしれない。でも、そこまで体感できればゴールは目の前にある。知覚は目だけではないことを思い出してみてごらん。音や風や匂いや頬を伝う涙の感覚など、あなたがこの世を感じ取れるそれらをまずはフル活用してみよう。何も焦る必要もないんだからね。