不満の正体

日々

現状把握

あなたはとても今悩んでいる。おそらくそれは、自分が思っていたとおりには人生が進んでいかないからだね。さらに考えてみよう。あなたが思う理想の人生がそこにある。なぜそれはそこにあるのだろうか。あなたがあなたらしく生きるためにそれらは必要だと思っているからだね。なら、なぜそう思ったのかな。そのきっかけや目指すべき理想と出会った瞬間を思い出して欲しい。どうだろうか。おそらくはあこがれの人がそういう暮らしをしていたからだとか、同級生の暮らしを見て羨ましいと思ったのか、偉人伝を読んでこういう生き方をしたいとか、色々要因は思い出せただろうか。その後に今を見つめてみよう。理想とは大いにかけ離れてはいるけれども、あなたはこの激動の大自然と社会の中でとりあえず不平不満を抱えつつもどうにかこうにか暮らしているみたいだ。

ひっくり返す

思考実験としてもう少し進めてみよう。もちろん考えたところで妄想の世界であるから何も解決はしないと思っているのは知っている。でも仮説を立てることに忙しいとは思うけれども、もうすこしだけ付き合ってほしい。現状で未達成である部分を探してみよう。できれば書き出すなりしてアウトプットするほうがいいのだけれども、頭の中だけでまずはやってみよう。あなたはどんどん不満や不足を挙げられるかな。枚挙にいとまがないほど思い出せるだろうか。ではそれをひっくり返してみて、今あるものを考えてみよう。それもできれば箇条書きにすればいいけれども、いつも不安や不満というバイアスの雲の中にいるから、それこそあなたの長所はなんですかなんて急に聞かれて何も言えなくなるように、今持っているものに気がついていないことが多いね。

正しく生きる

やりたいことがきちんとやれて、欲しい物がきちんと手に入って、ライバルよりもいい暮らしを送ることが理想になったのはどうしてだろうか。逆にやりたいことをやれないけれども、ホテルでディナーを毎晩食べることはできなくても、安くて美味しいお店にはたまに行くことができる。最近は少し肌寒くなってきたので、厚手のイケてないカーディガンを持っているから寒さを凌ぐことはできる。ちょっとお買い物に行くのに、ベンツやBMWはないけれども、キーキーうるさいボロの自転車は手元にある。寂しくなればあんまり親しくもない知り合いが側にいて、お互いしけた顔であなたは時間をつぶすことができる。こんな人生ではなかったはずだとあなたは落ち込んでいる。そんなあなたを、1980円のイケてないカーディガンはずっとあなたを包んでいる。あなたはそのおかげで風邪をひくこともなく暮らしているわけだ。えと、何が足りないんだっけか?