プラスマイナスゼロ

日々

表と裏

幸せを求めるあまりに不幸になる。恐ろしい言葉だけれども実際はそのどちらかだけが存在することはできないね。長いがあれば短いが生まれる。磁石のN極があるならばその反対は必ずS極がある。どうしても片方だけの世界は存在できないようだね。褒められることがあればけなされることもどうしても避けられない。評価されたら酷評される。豊かになれば貧しい側面があらわになる。どちらも行き過ぎると対極が際立ってしまう。この仕組みをまずは理解しよう。仕事を頑張れば得るものも大きい。けれどもその一方で失っているものも大きくなっているはずだ。

オンとオフ

ワーカーホリックになる人は多い。社会で評価されることがこの世の幸せだと勘違いしているからだ。もちろん仕事上での成功は快感だろう。その成功のせいで気が付かないほどの犠牲を払っていることを忘れられるからね。まぁ、それも仕方がないことだとあなたは自らを言い聞かせている。それらの犠牲はやむを得ないことだと承知している。大成功を収めるほどそれらは軽視される傾向にある。やがてある日突然調子が悪くなる。仕事上でもそうだけれども、身体も心も不調を訴え始める。それでもまだあなたは、それぐらいのことは我慢できるはずだと酒やタバコや遊興によって解消しようとしている。なぜならそれ以上に社会での成功に価値があると信じているからだね。そうして、いずれどうにもならなくなったとき、その成功は幻想でしかなかったことに気づく。

総決算

人生は何事においてもプラスマイナスは一時的な異常値であって、やがてゼロに収束して終わる。生まれたときは誰しもが覚えていないけれどもゼロで生まれて死ぬ間際にゼロで終わる。歴史に名を馳せる成功を収めたとしても、皆平等にゼロになる。それが自然の摂理だと最期に気がつくわけだ。もちろんそれ自体を楽しむために生まれてきたとしたら、人生というゲームを楽しんだわけだからそれはそれで後悔もないだろう。でも振れ幅をごまかすためにあらゆる犠牲と無理を重ねてきたことを悔やむことになると思うのなら、気がついた瞬間に見つめ直してみるのもいいね。人生はやり直しはきかないけれども、見つめ直すのはいつでもできるのだから。そうしてその振れ幅をできるだけ長く楽しめるように調整することが、本来の幸せだと知ることになるだろう。そう、あまりに大きい振れ幅は必要ないどころが弊害が大きくなるから、実はほんの少しだけで十分なんだよ。