エスケープルート
ステップ
ある目的があって、それに到達するために逆算してタスクを分解していくことが多いね。はじめにこうしたいという結果があって、そのためにはどんなタスクがあって、どういう順番で処理していくかを考える。小規模な目的というか結果であれば、頭の中で暗算もできるだろう。けれども大きなプロジェクトで暗算してしまうと、いざ進めていくうちに後から後から不足しているタスクが見つかる。それもただ単に不足しているなら追加すればいいだけですむけれども、そうではなく手順というかステップを巻き戻さないとどうしようもないタスクが見つかってしまうと、大幅に修正をする羽目になる。だから事前調査は大切だと一般的には言われるだろう。
トラブルありき
走りながら考えるタイプだと、ざっと見積もりができてしまえば後はやりながら修正していくほうが性に合っているだろう。もちろんその分ミスや漏れがあれば手戻りが大きくて効率は悪い。でもやっている本人がそれもすべて経験だと楽しめているパターンだね。いわば見切り発車というやつだ。もちろんそれでもビジネスであれば納期に間に合えば万事オッケーだ。けれどもそのせいで約束の期日を大幅にすっ飛ばしてしまうと次はないね。だから一般的にはきっちり細かく、細部に至るまで計画を練ることが大切だとよく言われる。これの欠点はどこまでも綿密に段取りが決まらないとそもそも1ミリも動かないままになってしまうことだ。しかも、詳細な計画自体にとても時間とコストをかけなければならない。さらに最悪なことにそれだけ念入りにステップに分けたところで、実際はそのとおりにいった試しがないというオチまでついている。
ベター
そういう意味では両方のメリットとデメリットをかけ合わせてハイブリッドにすればいいね。まずはあらあらの道筋をたてたらとりあえずパイロット的に小規模で走り出す。そこで大幅にミスっていればその時点で結構なトラブルになる。そこで今度はやや慎重に再度ステップを確認しつつ、小さく経験したトラブルを糧にしてシーケンスをやり直す。それで安全なところからテストしてみる。大丈夫そうだと次のステップへと処理を続けていくことが今は流行りだろう。何十人と集まって延々と会議資料作成に日が暮れて、多方面からの難癖と「何かあったらどうするんだ」的な議論をいくら積み重ねていっても、未来を完全に予想できる計画や手順はできない。だから、そこそこで諦めてだめだったらもとに戻す手順だけしっかりと確保しておけばいいね。これなら骨折り損のくたびれ儲けだけれども、もとにもどるからプラスマイナスゼロだ。まぁ、実際は戻す方が大変なんだけれどもね。でももっと正確に言えば、そうやってやらかした経験値だけは確実にレベルアップだし、2つとない貴重な体験でもあるね。