裸一貫

日々

リセット

人生においては何度もリセットする機会が訪れる。それは望むとも望まないとも自然にやってくる。これまで苦労が水の泡だとか、せっかく築いた信頼と財産がとか、嘆き悲しむこともあるだろう。けれども、それは避けられないことであり、どれだけ固執したところで大きな力で引き剥がされてしまうね。それで良い。というかそれはまた生まれたままのあなたに戻ることでまた冒険の書が始まる合図であり、それをあなたが担わなければならないという使命でもある。だからリセットは拒んではいけない。むしろ積極的に受け入れて新たな次のステージに立って楽しめばいい。それが生きることそのものであり真の喜びなんだからね。でもそうした理屈ではわかっていても、なかなかすぐには受け入れがたい気持ちはどうしても残ってしまうのは仕方がないけれどもね。

節目

それをこの国では節目と呼ぶ。そしてそれを古来から大切にしてきた。人生ではいろんな転機が訪れる。先にも言ったようにそれは望ましいこともあれば惜しいこともあるだろう。でもそれは今のあなたがそう思いこんでいるだけで、ピンチはチャンスと同義だ。好きなことが急にできなくなったり、ようやく手に入れた地位や名誉も泡となって消えてしまうこともあるけれども、逆に言えばそれらはもうオワコンになっているよと、大いなる流れがあなたにわざわざ知らせてくれている。もちろんどうしてもそれを手放したくなくてジタバタするのも悪いわけではない。でも、なるほどそういうことかと踵を返して違う道を歩みだすほうが、ずっと自然だろう。そう、あなたはこの変化に合わせてしなやかにしたたかに生きるエネルギーを兼ね備えているからそれが目の前に現れているわけだね。

旅人

人生の旅人としてこの世に生まれた。生まれた瞬間は例外なく誰もが何も執着するものがなく、その手に何も持っていなかった。そもそものあなたはゼロだったわけだ。マイナスなことはなにもなく、ただそこにいるだけでプラスでオールオッケーだったね。何も出来なくても誰彼問わず手を差し伸べてくれたからこそ今があるわけだし、それはこれからもそうだろう。だからできればすっと大いなる流れの中で与えてくれ、示唆してくれる道に迷うことなく飛び込めばいい。もちろん後悔するだろうし、前のほうがよかったと言うこともあるだろう。でもそれも今があるからこそのことで、そう思えること自体がすでに安心の中にある。一番良くないのはそういう流れに抵抗しすぎるあまりに、自ら不幸に陥ってしまうことだね。それもほどほどならば人生のスパイスとして有意義なものだろうけれども、やりすぎるとただただ辛くなるだけだ。泣くだけ泣いて、悲しむだけ悲しんだら立ち上がって前向いて歩きだそう。しばらくしたらそれほど悪くない風を感じられることをあなたはすでに知っているのだからね。