面倒な時代
変化
あなたが望むとも望まないともどんどん環境は変わっていくね。良いときはできれば変わらないほうがいいんだけれども、そんなあなたの思いとは裏腹にどんどん勝手に変わっていく。あなたの都合の悪いときはそれはむしろ歓迎するかもしれない。でも、それほどでもないときは面倒事に感じてしまう。かといってずっと変わらないまま同じ場所にとどまっていると気がつけば淀んだ水のようにどんどん腐敗して行く様子も感じ取れる。水は流れることでまさに清らかさを保っている。だからやっぱり移り変わることはいつも新しいあなたを保つためには避けられないことでもある。そこでのポイントはあなたにとって良いとか悪いとかは全く考慮されないし、そんなことに忖度してよどみ続けたとしても結局最後はあなたにとって都合の悪いことへと変化してしまう。すなわち変化することは生き生きと暮らすためには必須だということだね。
自我
その一方でずっと変わらずにあなたはそこにいる。そうするとあなたは周りとはどんどん切り離されて孤立してしまう。あなたも環境とともに変化し続ける方が良いのにも関わらず、変なこだわりやプライドやようやく手にしたと思っているそれらを失うときに大きな傷みを感じてしまう。それは固執すればするほどその乖離は大きくなっていくね。だから変なこだわりやプライドはあなたが生き生きと過ごすことを困難にしていくわけだ。そんなよくわからない、実際にそれがあるかどうかなんてよくわからないつまらないものは手放すに限るね。でもどうしても手放せないのはあなたがそうしている。どちらかというと面倒だなと思ってしまうそれらは、あなたにそろそろ次の場所へ行くことを示唆するシグナルみたいなものだから、素直に従うことができる柔軟さを保っていたほうがいいのは言うまでもないね。
滅私
それをいろんな古来の教えは伝えている。あなたがあなたにしがみつけばつくほど苦しみが大きくなる。それでも手放せないと大きな不幸の真っ只中に突き落とされてしまう。要するにあなたは実在するあなたではなく、過去の記憶の塊でしかないということだ。実はたったそれだけのあなたでしかない。恒常性バイアスなんて心理学的に呼んだりするそれは、急激な変化がときに生命を脅かすことがあったときの名残でもある。穏やかに変化する時代を生き抜くための知恵が、昨今の時代の変化には対応していないことが原因でもある。どんどん変わる時代においては、旧来の価値観では対応できなくなっている。それに気づけば多少面倒でもえいやと重い腰を上げて変わるしかない。そんな間に生きていると認識できるかどうかが、あなたが輝くために必要なことだね。まぁ、気持ちはわかるよ。面倒な時代であることは間違いないからね。