不安もスパイス

日々

出会い

やっぱりどんな状況であっても新たな人との出会いは素晴らしい。特にあなたとは違う価値観を垣間見ることができるし、それを全否定するわけではなくむしろ受け入れることでなるほどそういう視点もあるのかと感心することしきりだね。あなたの凝り固まった価値観をぶち壊すことで、あなたはこれまでどうしてもそこへ到達できなかった新境地が見えてくる。そしてそれはたまたま偶然であるけれども、同時に必然でもあり奇跡でもあるね。ああ、そういう視点は一人でどう頑張ったところで見つけられなかったなと感じることで、運命的な何かをそこを感じ取ることもできる。だから先の繰り返しになるけれども、やっぱり今までの慣れ親しんだ環境から重い腰を上げて、見知らぬ場所へとやってきたことの素晴らしさを改めて感じられるわけだ。

別れ

そしてもうすでにわかっているけれども、そうやって新境地を開拓したところでいずれは手垢にまみれたいつもの日常になってしまう。そしてそこで鬱屈した状態で次はどうするかで逡巡するようになる。でもやっぱり今更面倒だし、これまで苦労して慣れ親しんだ状況から脱するにはものすごいエネルギーを消費する。だから、ま、こんなものかと妥協して惰性に流されがちだ。けれども一度思い切ってそこから次に移動するだけで、やっぱり新機軸というか新たな発見がその都度間違いなくあるわけだから、その気力と体力はできるだけ温存できるように日々の暮らしを見つめ直さないといけないと強く思う。もちろんどこまでそれができるかなんて考え始めるとまた不安に苛まれてしまうから、できるチャンスがあればどんどん挑戦したいと再認識する。

サイクル

そうやって繰り返し繰り返し次の場所へと向かうことができる間は、生きている実感となって不安がないわけでもないし、すべてがうまくいくわけでもないけれども、それを補って余りあるほどの経験がそこに約束されている。その初心というか、始まりの瞬間はあなただけの何よりも大切な特別なものであることは間違いないね。辛かったこと、苦しかったこと、思っていたとおりには行かなかったこと、実はそれらがあなたの喜びのすべてであり、あなたがこの世にいる唯一のスペシャルな出来事だ。それを何度体験できるか、それを何度味合うことができるか、そこにあなたの本質と真実がつまっている。そこにつきまとう不安さえもスパイスとしてそれらを支えている大事なものだね。それがなければ、ちょっとすべてが味気なくなってしまうからね。