歩幅を合わせて

日々

ちょうどいい

あなたが焦りすぎてどんどん早足で歩いてしまうと、大切なパートナーとの歩調が合わなくて、その結果齟齬が大きくなってしまう。かといってあまりにものんびりしすぎてもダメだね。まさに息をピッタリ合わせて、歩幅をあわせることが充足に変わる。バンドやオーケストラで演奏するときも、あなたは技量が高いが故にリズムが走ってしまってはハーモニーが崩れてしまう。まさに阿吽の呼吸をそこで感じながら優雅に演奏できたなら、その感動は聴衆すべてに大きなうねりとなって届けられるわけだ。演奏家なら痛いほどわかっていることだけれども、この息ピッタリの瞬間は至高のそれだけれども、長年やってきていたとしてもなかなかそのゾーンに入ることは滅多にない。一見簡単そうだけれども、実はとてもむずかしいことを知っているね。

あれもこれも

そこで一番大切なことは、あまりにも欲張らないということだね。演奏で例えれば一曲まるまる息ピッタリになることが理想だけれども、そう簡単にうまくは行かない。それを理想として日々練習に励むとしても、実際はその中でピッタリ合う瞬間をできるだけ伸ばしていくようなイメージだね。ところどころでしかないけれども、全体の波長がピッタリとあう奇跡の瞬間がある。うまくやろうと欲張るとそう思った瞬間にずれてしまう。もっともっとと練習を重ねるほど、実はどんどんその瞬間は遠ざかってしまうことがある。誰もが経験しているそれはどうしてそうなるのか。理由は簡単で、そこに自然の流れからのズレを欲望というノイズで生み出してしまっているからだね。うまくやろうとすればするほど、歩幅やテンポがずれていく。逆にそんなことを諦めた瞬間にうまくいったりする。やっぱり変な欲が出るとろくなことがないというのはそういうことだ。

ペース

そこにはおそらくあなたをいつも流れる速さがある。それは地球の速さでもあるし、宇宙の速さでもあるし、季節の移り変わりの速さかもしれない。あなたはいつもどちらかというと焦りすぎているのかもしれないね。それら大自然のペースから逸脱したときに一番の困難と苦しみを感じてしまう。例えば意中の相手と懇ろになりたならば、そのコツがある。あなたは思いがあふれるばかりにおそらくあなたのアピールを早口で話してしまっているのではないかな。そんなことを続けてしまってはうまくいくものもいかなくなってしまうね。相手の呼吸をつかめるならば、相手の呼吸と同じ周波数で語るといいらしい。そうすることであなたは何もかも言葉にして説明するまでもなく、あなたの片鱗をきっかけに心が伝わるみたいよ。それが的を射ているならば、普段からあなたはすべてにおいて速すぎるのかもしれないね。