あなたのためだけにすべてはある
好み
あなたにとって理解不能な人が周りにたくさんいるね。理解不能すぎて短絡的に避けようとしているかもしれない。もっと言えばあなたとは間逆なあまりに嫌いな人としてひとくくりにしてしまっているかもしれない。でもよく考えてみよう。その真相は一体どういうことだろうか。例えばあなたが面倒なことが好きではないとして、一方でそういう面倒なことをやるのを生きがいにしている人がいる。あなたがうんざりするようなことを苦にも思わず、楽しそうにやっているような人は、あなたにとってはやっぱり理解することはできないね。でもよくよく考えてみれば、あなたはそういう人がやってくれていることで支えられてもいる。実のところあなたがなんとなく忌み嫌っていた人っていうのは、あなたがやらないこと、やりたくないことを率先してやってくれているわけだ。
多様性
あなたにとって、ここは自分の居場所ではないと陰鬱な気分で過ごしている一方で、その居場所を切に願っている人が必ずいる。そして彼らのおかげであなたが多少それらをサボったとしても、知らぬ間にきちんとやってくれている。だから、あなたはそれを嫌いだという自由を得ているわけだ。そう、理解できないような人のおかげで、あなたは好き勝手にできるという関係にある。むしろそれのおかげでお互いが支え合っている構造に気づくだろうか。すなわち、苦手な人や嫌いな人や遠ざけたい人が存在してくれているからこそ、あなたはあーだこーだと文句を言える場所に居続けることができる。だからむしろ、そういう意味では感謝すべき人は、あなたにとって都合の良い人ではないことに気づくわけだ。好みが違ったり、望みや異なることで社会全体として補完しあって成立しているっていうことだね。
尊敬
だからこそ、感謝すべき対象は自ずと明確になったかな。実はあなたが苦手だとか理解不能だとかとややもすれば蔑んでみている人のおかげであなたが成立している。それに気がつけばその瞬間にあなたの陰鬱だと勘違いしていた世界が一変するはずだ。そして、今まで無理解でしかなかったのは、もはや彼らではなくあなたのせいだとわかる。陰鬱だと嘆くことができたのも間違いなく彼らのおかげでしかない。そして、その見方が180度転換することで、そこには感謝や尊敬しか存在し得ない世界になっている。あなたのわがままを無償の愛で支えてくれていた世界は、もはやあなただけのためにしかなかったわけだからね。そして、あなたもただただつまらない人生だとか、ついてないだけの不幸でしかないとか、そんな偏見も一掃されてしまう。あなたが勝手にラベル付けしていただけのそれらは、本当のところすべてがあなたために誂えた宝物だったわけだからね。