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あるもの
冷蔵庫の残り物を見つけたとき、それらで一品、料理を作ることができるかな。買い物に出かけるのを逃したときに、残っているそれらでなんとかやりくりしようと思案しているとき、魔法に似た能力が発揮されている。そう、今あるものの組み合わせでご馳走が生み出されるのだからね。ところがそれが不得意な人もいる。レシピというルールに基づく材料がないと、何も始まらないと考えてしまう。そんな人はすべての条件がルール通りに揃わないと一歩も踏み出せないままにあるわけだ。振り返ってみれば、あなたはこれまで条件が揃わないことばかりを気にして、何もしてこなかったね。一般的によく言われることだけれども、幸せになるためにはもっとたくさんのお金が必要だと考えている。でもそれは本当にそうなのだろうか。
夢とお金
夢を叶えるには様々な条件をクリアしないと、全く前に進まないと思っている。だからその条件を一つ一つクリアするために人生の大半を費やしてきた。ところが人生の後半に差し掛かるところで、このペースでは全く持って間に合わないことに気がついて愕然としている。どう頑張って働いたとしても、その夢の条件のたった一つの条件すらままならない。そこであなたは絶望するわけだ。そしてややもすれば投げやりになったり、他人を羨んだりする。まるでその道筋はたった一つしかなくて、他でなんとかするという創意工夫を全くもって思いつかない。あなたにはそれができる魔法の力が備わっているというのにね。何かをするためには必須なものがあって、それらが揃わなければゼロだというのは、よく考えてみればあまりに短絡的過ぎる思考だ。
ルート
もちろん目的地に最短でたどり着くには、ナビゲーションが指し示す通りに行くことがベストだ。ところが途中で寄り道がしたくなったり、通行止めがあったり、天変地異でがけ崩れがあって通れなかったりと現実には様々な予測不能なことが起きうるね。そこで迂回して進むわけだけれども、なぜか夢や希望に関して言うと、ナビゲーション通りに進まないとダメだと思いこんでいる。さらにそのナビゲーションも怪しくて、たまたま他の人がそうであったから、そうしないといけないと思っているだけでしかない。本来ならあなたなりに道を選択し、ときには遠回りもし、もっと言えば道なき道を進むことだって可能なはずだ。それらを全部排除して、あなたは最初の第一歩すら進めないとすれば、とても滑稽なことだね。そうこうしているうちに残り時間がなくなってしまう。ほら、まずは今できることはなんだろう。まずはそこから始めてみよう。