先にゆっくりしよう
内と外
あなたの内側が不安定だと同時にあなたの外側も案の定不安定だね。だから内側が大切だと昔から言われていて、心を豊かにすることで世界も豊かになると言われ続けている。そのためには内側をしっかりと見つめていないといけないのだけれども、おそらく物心ついた頃からずっと内側をまともに見つめたことなんてそうそうなくて、いつも外側の刺激ばかりがあなたの内側にも侵食している状態ばかりが続いている。だからもはや内側も外側もごちゃまぜになって、どこにもあなたの内側の境界が見つからなくなってしまっているね。そんなことだから、いつもあなたはビクビクして外側の世界が収まることを待つしかないわけだ。
恐怖
何が起こるかわからない世の中だと思っているから、そうやってまだ見ぬおそれを大きくしがちだ。おかしなもので、おそれにあなたの莫大なエネルギーを注ぎ続けることで、どんどん巨大化してやがて手に負えなくなってしまっている。それを育て続けているのは間違いなくあなた自身なんだ。あなたの豊かで清らかな才能の一つである想像力を、負の巨人に注ぎ続けているわけだからね。本来の使い方を誤ってしまうことで、苦しまなくてもいいことを恐怖に変えてしまっている。まずはそれをやめることが大切なんだけれども、それにはまずそれに気がつくことが必要だね。それに気づくことさえできれば、その瞬間に世界は一変する。それぐらい簡単なことだ。
情熱
よりよい人生を歩いていきたいと思えば思うほど、あなたはありもしない大きな恐怖と戦うはめになってしまうのは、そんな簡単な仕組みなんだ。さらに立ち止まった方があなたの内側を整理するのに好都合なんだけれども、もはや立ち止まることでさえ恐れてしまって、そんなことすらできなくなっている。常に何かに急き立てられ、他人と比べて、もっともっと先に進むために歩み続けなければならないと思っているからね。まさにその状態が負の循環から逃れられない最大の原因となっている。だから、情熱も希望も夢も一旦脱ぎ捨ててみよう。そして勇気をもって立ち止まってみよう。いつも真っ黒なスケジュール帳に休みの予定を先に入れてみよう。それができればあなたの苦しみと静かに対峙してみるといいね。その正体が見えたら、ゆっくりとまた歩きだすといいね。それを先人たちは豊かさと呼んでいるわけだ。