すでにあなたは輝いている

日々

リアクション

あなたにとっての一番の恐怖は、無反応だ。いわばいくら強い光でスポットライトを当てたところで影ができないようなものだね。たとえ悪口でも陰口でも言われたほうが、だれもあなたのことなどまるで存在しないかのように振る舞われるよりはずっとましだね。もちろんできれば褒めらないとしても、何気ない話題にたまに上がるぐらいでちょうどいいだろう。けれども、そううまくはいかないからあなたは憂鬱なんだ。ところが、それらはまだ序の口というか、おそらく後で振り返ってみれば実はとても充実して幸せな日々だったんじゃないかと思えることが多い。その当時は最悪だと思っていたことが、時間を経てあなたがあなたという範疇を超えて俯瞰できるようになったときに初めて気がつくね。それによると、あなたがあまりにもあなたという亡霊にしがみつきすぎるときにそうなることもわかるはずだ。

標準装備

あなたが何かを働きかけたら、それに決まって答えてくれるという世界が、もうすでに天国だと言っていいぐらいの幸せな世界なんだ。ところがあなたにとってはそれはいつもの日常のワンシーンでしかなく、そんなことよりももっとあなたに注目をして、できれば唯一無二の存在として認めてほしいと思ってしまう。その過剰なあなた自身を出現させようとするからそこに無理が生じて亀裂が走るわけだ。もはや自ら無理やりこじ開けようとして割れた窓のようなものなのに、それを見て、ああなんて不幸なんだと嘆いている。そうやっているときはもちろん、あなたはどっぷりあなたになりきってしまっているから、それが自作自演の茶番だと気づくにはいつもしばらく時間がかかるというわけだね。

所与

生まれてこの方あなたは一度も不幸になったことがないと言われるのはそういう意味だね。あなたにとってのついてない人生とは、あなたから見てあなたの思い通りにならないことを見つけてそう言っているだけだ。まるで海の中から空を見るとゆらゆら揺らいで見えることに文句を言っているのと同じようなことだ。それがすべてであって、いろんな教えや悟りや開眼なんていうのは、どっぷりとあなたの中にいるあなたにどう伝えるかのさまざまな便宜的な手法でしかない。この世界を認識した時点であなたは選ばれし至極の存在であり、それだけですでにすべてが叶っているわけだし、不幸になりたいと思っても不幸な演技はできるけれども本当に不幸まではいかない。影だけを出現させようとどれほど頑張ったところで、必ずどこか光源が必要なのと同じことだね。