忙殺

日々

変化

一つ一つ十分な時間をかけてじっくり取り組むといい結果が得られると思っている。ところが実はそれは勘違いで、切迫したなかでのベストではないけれどもベターな選択が実は一番いい結果を生み出すことがほとんどだね。もちろん、もっと時間さえあればという強迫観念にとらわれているから、やっぱりもっといい選択があったはずだといつまでも引きずってしまっている。でもそれは完全なる間違いだと言っていい。それが証拠にあなたの日常を少しだけ振り返ってみればわかるけれども、決まった時間に起きて、慌ただしく出かける準備を終えて、いつもの電車になんとか滑り込んでいる。このときのタスク量は、何もしなくてもいい休日に比べたら圧倒的に多いはずだ。次の会議までの資料を大急ぎでまとめているとき、ああ、もっと早くやればよかったと後悔しつつも当座のしのぎの資料をあっという間にあなたは仕上げるだけの能力は備えていることに気がつくだろうか。

熟慮

その一方で、そんな日常のバタバタした忙しさから開放されて、特に予定もない休日にあなたはどれだけのことを成し遂げているだろうか。おそらく、理想と妄想がどんどん巨大化して一つも前に進まない状況になるね。だらだら過ごすことをあれほど望んでいたにもかかわらず、そのように過ごした休日にはあなたの理想とは程遠い。その理由は、結局のところあなたがもっとゆっくりと熟考できる時間さえあれば、それこそ史上最高の傑作が作られると思い込んでいたけれども、実はその妄想だけがどんどん膨らんであなたの頭のスペースを埋め尽くしてしまうからだ。時間があればあるほど、いつものモチベーションや集中力が発揮できないのは、夏休みの宿題なんかですでに経験したことがあるかもしれないね。

忙しさ

それらのことから、あなたはできれば忙しい状況であった方が結局のところいい結果が得られるわけだ。更に言うと暇な時間は余計なことばかり考えてしまうので、不要だとも言える。もちろん暇と一休みは全く意味が違う。休息や睡眠を削ってはならない。必要に応じて発揮される瞬発力を阻害する要因だからだ。大抵はなんの意味もない理想と妄想に時間を費やすことで相対的に充電する時間を削ることになっているだろうけれども、それが最大の損失だと気づくだろう。大いにバタバタしていつもの忙しさを満喫しよう。それはあなたが最大限に輝いている瞬間でもあるし、わざわざ遠回りして面倒なことになっているのも、実は一番幸せな時間だということだからね。忙殺は悪いことではなくむしろ輝いている時間だ。そのためにも睡眠と休息はしっかりと確保し決して削ってはならないこともわかるだろう。さらに、休息にも適切な時間があって、あまりに長くなりすぎると急に害悪になることにも注意しよう。