扉の向こう
ベストプラクティス
ビジネスの現場ではよく使われる横文字として、「ベストプラクティス」という言葉をよく聞くだろう。いちいち横文字にしないで直訳すれば、最適解と同じ意味だろう。今ある条件と現実離れしない制限下で最も効率の良い方法を選択せよという場面で使われる言葉だろう。けれどもこれほど図らずも現状維持と成長の停止を余儀なくされるメソッドは他に見当たらない。一見良さそうな言葉に感じているだろうけれども、ぶっちゃけるとその限界としてはあなたが想定できる範囲での最善ということだから、まぁ結果はそれほど芳しくないそれになるだろうね。常識の枠を超えるとか、あなたの想像を超えた何かになるわけではなく、今知っているとても狭い世界でこちょこちょやることと同じ意味だからだ。本当にそれはベストなんだろうか。
扉を開く鍵
それは、そこに価値や意義をあなたが知る範囲で最高だと思うものを無理やりくっつけてしまうからだ。あなたがまだ見ぬ世界や可能性を探すのなら、それに経済的合理性とか意味とか価値とかをぶっ壊さないと決して見つからないのは自明の理だ。ところが、そんなくだらないビジネス上のわかったようなわからない言葉でごまかされてしまっている。あえて反語的に言うならば、人生のベストプラクティスはあなたが意味がない、無駄だとおもっていることを真剣にやることに尽きる。何をやるにも、何を始めるにも意味だの価値だの損得だのという感情に支配されないことが、あなたの人生を大きく飛翔させるチャンスの扉が開くための必要条件だ。それをそんな言葉で蓋をしてしまっては、永遠に気づきなんて得られないのは言うまでもない。
想定外
予定調和で想定内を良しとするベストプラクティスなんていうまやかしの言葉を捨てて、いつも何が起こるかわからないことをやろう。それをやるのは比較的容易いはずだね。あなたが今まで小バカにして相手にしなかった、完全に無駄で無意味だとカテゴライズしたそれらを引っ張り出して、その中から夢中になれることをやればいいだけだ。あるいはそんなことして食えるのか、そんなことで人生乗り切れるのか、そんなことしてなんの意味がある、と揶揄されて泣く泣くやめたものに今から再び取り掛かろう。そう、いつのときでもあなたが一番正しかったし、あなたが一番あなたの世界の境界に近かったわけだ。無駄を実は一番価値あるベストプラクティスとして楽しめるようになったら、もはやあなたを揶揄したり静止したりできる他人はもう消えていなくなっているはずだよ。真の意味でそれがあなたにとってのベストに近いだろう。