天国への階段

日々

理想

いつもあなたが思う理想は遠い存在だと思いこんでいる。いつかきっとそれを実現するために、いろんなことを我慢しなければ到底たどり着かないだろうと思っている。でも、あなたが理想の世界を今思い描いている。いつか辿り着くために、今理想の世界があなたには見えている。遠くの存在だと思っているものが、今ここにはっきりとあなたにだけは見えている。よく考えてみれば不思議なことに思えないかな。手の届かない世界が実は今浮かび上がっていて、そう言われてみればその世界はすでにあなたの世界にすでに取り込まれているのだからね。

閉じ込められた世界

あなたは、あなたの世界しか知らない。だから例えば友人に理想の世界を語ったとしても必ずしも通じないことを体験したことがあるだろう。そのときは、まぁ、人それぞれ見ている世界が違うから仕方がないと思うことにしているだろう。けれども、その違いをあなたは明確には知ることができない。あなたが知っているものだけで、あなたの世界は浮かび上がっているわけだし、あなたが全く知らないものでは存在しようがないからね。ということはやっぱりあなたの理想は、あなただけのオリジナルであるし、それが成立して見ることができるのもちょっと残念ながらあなたしか見られないわけだ。そういう意味ではそれは普遍的でも客観的でもないまったくもって閉じ込められた世界だということでもある。

実現

兎にも角にも、あなたが思う理想をいつか実現しようと、あらゆる困難を乗り越えて、日々たゆまぬ努力を重ねているね。それも不思議なことだけれども、そうすればきっといつか実現できる手段としてあなたが知っている唯一のものだからだ。それもまた奇妙なことに、例えば他のことであれば、それこそ数え切れないほどの手段があるというのに、その理想のための道はなぜか苦行の一本道となっている。なんだかおかしいとは気が付かないかな。道は色々と組み合わせられるし、なんなら道なき道を突き進むという手段もあるというのに、なぜか今浮かび上がった理想の世界にはその他のエスケープラインがない。しかもそれは地図に載っている何かでもなく、あなたにははっきりと見えている世界なのに。もう、ほらそこにあるというか、もしかしたらすでにあなたに見えた瞬間に到達できているかもしれない。本当のところ、夢はいつもすでに叶っているかもしれないね。