お金の力

日々

お金と承認

いつももっとお金があればと思っている人がほとんどだ。その理由は、お金さえあればあなたがやりたいことをやれて承認されるからに過ぎない。逆に言えばお金がなくとも、あなたが今十分に承認されていれば全く問題はない。すなわち、その原因はシンプルでお金があればあなたの承認欲求が満たされると思い込んでいるということに帰結する。例えばあなたの肉体を仮にお金に変えることができ、それによって多額のお金を手に入れたとしても、もはやあなたは自らの意思で動くことができない。寝たきりになってしまってはせっかくの多額のお金によるあなたの欲望は満たせないから、それを手段として取り入れることはないね。多額のお金はあなたが思い通りに動き、遣うことで初めて価値が生まれるわけだ。

真の幸福

だからこれまでのあなたは、幸せはお金の量ではないと言われても、怪しい宗教かなんかだと思って全く信頼できなかったわけだ。その前提条件を改めて考えてみれば、ずっと健康でいられるということを当たり前に思っているからだね。自由に動けるし、意識もしっかりしている。だからこそのお金であって、遣うことであなたの欲望が満たされるわけだ。何でも引き換えることができるお金はその条件ではとても魅力的に感じる。ところが、身近でも多く見聞きしているように、身体を労ることもなく、かなり無理してまでもお金に執着するがあまりに、たしかにそれなりに稼げたとしても多くはその医療費で消えていくはめになる。マッチポンプとはよく言ったもので、命と引き換えにお金を稼いだがために、命の修復に同じだけのお金が出ていけば、プラスマイナスゼロ、むしろ時間が過ぎた分マイナスとなる。一体あなたは何をしたかったのかと、虚しくなるわけだ。

今とひとつ

もちろん、なにか目標を持って頑張ること自体を否定しているわけではない。けれども、行き過ぎた無理はやがてしっぺ返しのようにあなたに返ってくるから気をつけたほうがいいね。楽しめる程度に頑張って、思っていたよりも少ないかもしれないけれども、その中で楽しめる幸せを見つけたほうがいいのはそういうことだ。ましてや使い切れないほどの貯蓄を達成したとしても、それをどのタイミングであなたの承認欲求と引き換えるかということで今度はあなたを悩ませる。お金なんてあってもなくても、悩みごとを生み出すだけの存在であることを看破できれば、付かず離れずでうまく付き合っていけるね。もちろん、お金は資本主義社会ではかなり有力な手段であることは間違いない。けれどもあなたが思っているほど万能でもないということだ。