矮小化の罠

日々

役立たず

あなたの欲望の根源は、社会での居場所を求めているんだ。それを一般的には承認欲求という。衣食住が満ち足りたあとには、必ずここの居ていいんだという欲望が芽生えるらしい。それで、役立たずだと思われることが一番の不幸だ。だからなんとか誰かの役に立つために仕事でも趣味でも生活でも頑張ろうとしている。多少無理しながらも、誰かにありがとうと言われると無条件に嬉しい。そのための苦労なんて実は苦労でもなんでもなく、あなたのやりがいの中にすっぽりと含まれてしまっているはずだ。でも多くの人はそれを確かめる術を持たない。だから、有名大企業に勤めているとか、高学歴だとか、お金持ちだとか、有名人だとか、そういうものをついつい求めてしまっている。それらはすべて間違っているね。だって、あなたは何もせずそこに生きているだけで十分に誰かの幸せに貢献しているのだからね。

生きている

そう、この世に生まれてそこにいるだけで、実は十分なんだ。ところが、それが当たり前だと思いこんでしまうから、他に何かがないと価値がないとか思い込んで間違ってしまう。さらに、社会という誰だかよくわからない集合体を示す言葉でもって、あなたに社会的価値を求めるように促してくる。それらに脅かされてあなたはあなた自身の内面の素晴らしさを忘れるように仕向けられ、社会的ななんの意味もない称号を得ることにがむしゃらにせっつかされている。課長だとか部長だとか、そんなものは社会でもなんでもなく、ちっぽけな組織での役割分担に過ぎないというのにね。いやいやうちは有名大企業だと自慢するかもしれない。けれどもその有名大企業なんていうのも幻想に過ぎず、せいぜい数千人程度の組織でしかない。この地球上の人口に比べたらたかが知れているわけだ。

真のあなたの価値

つまるところ、あなたの価値を知ることが出来ない未成熟な組織や社会がそこにあるだけだ。あなたはそこにいるだけでそれらを遥かに凌駕する存在であることは間違いないんだよ。それが明らかになるとまずい組織がそれをごまかすためにあなたにいろんな悪知恵を与えている。まずはそれを看破しよう。世界的有名な大企業でさえ、数万人ぐらいの規模でしかない。数万人はとても大きく感じるだろうけれども、有名アーティストのライブでもそれぐらいはすぐに集まるようだ。だから、なんでもかんでも矮小化されている。そうやってたいしたことがないものを大きく見せているだけだね。それがわかると、あなたが一大事だと思いこんでいるそれらは、すべて宇宙規模からしたら、なんてことのないちっぽけなものだとわかるだろう。そんなレベルであなたは今ここに存在しているわけではないね。