どうにでも楽しめる
ライフハック
人生をより楽しく、楽に過ごすためにライフハックみたいなノウハウものがたくさん世に出回っているね。おそらくは人生が重苦しいものだと思っている人のために、もっと気楽に過ごせるヒントみたいなものがあるならば、それにあやかりたいと思う人が多いということだろう。大自然の脅威に対しては、かなり文明や技術が発展したとはいえ、まだまだ無力だし、人間関係がスムーズに流れるようなコツはたくさんあるけれども、実際にはその通りには全くいかない。だからこそ、もっといい攻略法があると血眼になって探している様子だろう。さらに、それを知らないとあたかも人生損をしているかのように思っている。その根底には、やっぱりうまくやれることがいいことでそうでないと楽しめない時間ばかりになって損だという思考がそこになる。損な人生よりよりオトクな人生を送ることが、いつの間にかあなたの価値観そのものに巣食っているわけだ。
あるべき姿
そこで、人生のあるべき姿というか、本来はとてもいいものだということにしがみついている。そのいいものというのは、特にものさしがあるわけでもないのに、わかりやすいように損か得かにすり替えられている。合理的で最短距離を生きることが良きこととなり、遠回りでなかなか過酷な道を進んでいるとすれば損ばかりのクソッタレの人生だと判断することになる。そもそも人生なんて他人にどうこう言われることなんてナンセンスで、そこにあるのはあなただけの軌跡だというのにね。もっといい人生があるよと、あなたに囁きかけてあなたを惑わせることばかりで、その実それを信じてその通りにやってみたところで、何がどう変化したのかもよくわからないままにいる。けれども、世間でそうすることが良き人生だと言われるが故に、あなたもそれがいいと思い込んでいるだけになる。大いに違和感をそこに感じつつもね。
正解主義
そうやって、いつも正解を求めるから実は全くうまくいかないわけだ。正解なんてどこにもないし、これが答えだと見つけたつもりであっても、刻々とそれは変化し続けている。捕まえたと思って握りしめた手を開いてみれば、実は思っていたものとは全く違うものを握りしめている。だから、正解を追い求めたり、捕まえて握りしめることをやめることが大切だね。わからないことはわからないままにしておけばいいし、うまくいかないならそのままでいい。それをあなたはなんとかしようとジタバタしているわけだけれども、それはあなたが見ることができるほんの一部でしかない。だから、それをどうこうしたところで何も意味がないわけだ。来ることはそのままに、去ることは追わず、ただその瞬間をそのまま感じるだけで完結だね。余計な詮索なんてやりたければやってもいいけれども、それで何か結果を求めるのはお門違いだ。ただ、そうやってどうにでもなる人生が目の前にある。それだけが真実なんだからね。すべてを楽しもう。だからライフハックが楽しければそれに打ち込むのも悪くない。けれども、違和感があればさっさと捨ててしまっても大丈夫なんだよ。