ゲームモード

日々

あなたの中で

実はあなたの中ですべてはありありと生きている。あなたの外はあなたが認識しようがないので、そこは全く持って見ることも触れることもできない世界だね。あなたの内側の世界にあなたの愛するものや、嫌いな人や、面倒ごとをおこす友人がすべて詰め込まれている。その世界の中で常にいろんなものが生まれては消えているように感じているけれども、本当に綺麗サッパリ消えてなくなるのは、あなたが死ぬときだね。それまではあなたの内なる世界で存在が確認できようとそうでなかろうと、あなたの思いの中にずっと刻まれているわけだ。その思いすらいずれなくなってしまったとき、あなたの身近なすべてのものが死を迎えるわけだね。そういう意味では人生というものはどこか外側にあるものではなく、一度もまだ見ぬあなた以外の世界にあった試しがないことがわかるかな。

思い通り

だからこそ、すべてはあなたものであるから、実のところ思い通りになるわけだ。本当にそうしてしまうと、あなたの世界はあっという間に終焉を迎えてしまうね。生まれていろんなことがあって最期を迎えることを言い換えれば、始まった瞬間に終わりにまっしぐらということになる。それも回り道や面倒なことはできれば少ないほうがいいなんて思っているとしたら、あなたの世界はおそらく早回しで進むことになる。だからこそ、あえてあなたは面倒事や思い通りにならないミニゲームを仕込んでいるわけだ。それを一つ一つクリアすることで、大筋とは関係がないんだけれどもより充実した人生をそこに投影することができるからだね。マリオも一直線にピーチ城についてしまったら、あっという間に飽きてやめるか、クソゲーだとつぶやいて捨ててしまうだろう。それらは何を意味するかはもうよく知っているね。適切な難易度があるからこその思い通りということが成立する。すなわちそういう意味ではかなり思い通りにすでになっていると言っても過言ではないね。

モード選択

だから適切にモードを切り替えて楽しめる難易度ぐらいがちょうどいいわけだけれども、そのモード選択を渋っているのはほかでもないあなただね。イージーモードにしたら刺激がなさすぎて、超クソゲーになってしまう。かといってウルトラハードモードにすると、全く前に進めないままゲームオーバーだ。それのいずれかを選択せよと言われた時、ゲームオーバーするような難易度はやっぱり選びにくいわけだね。だからヌルゲーまではいかない程度のいい塩梅のモードを選びがちになるのは自然の摂理だろう。そういうあなたを別のあなたがそれを俯瞰することができれば、あなたはすでに人生ゲームの達人だね。一方で、画面の一部分ばかりに注目しすぎるあまりに、いつもうっかり敵にやられてしまうのを初心者というわけだ。俯瞰ができている段階でかなりハイレベルなんだけれども、あなたはそうだからといって納得できそうにもないね。それはそれでいいわけなのは、それ自体もゲームの中に過ぎないことだからだね。