身体からの贈り物

日々

得も知れぬ不安

あなたをいつも苦しめている「将来に対する漠然とした不安」がある。でもそれはどうやら、あなたのせいではないようだ。不安はいつもあなたを苦しめてくるけれども、その根拠はぼんやりとして見えそうで見えない。だからこそ不安について考え始めるとますます不安があなたを襲ってくるわけだ。そこから脱出するための秘策をあなたは常に身につけておくといい。それは「だからどうなの?」という問いである。大事な会議があるのに、あなたは体調を崩して、どうやら熱も少しあるようだ。やばい、こんな時に限ってどうしてこうなるのか、もしどんどんひどくなったら会議どうするのだ、代わりを頼める人も見当たらない、はてさてどうしよう、どうしようとなってしまう。そんなときは一呼吸をおいて、自らにこう問うんだ。「だからどうなの?」とね。いやいや、そんな言葉遊びをしている場合ではないと反論するかもしれないけれど、騙されたと思ってやってみるといいよ。

だからどうなの?

大事な会議なのに発熱しかかっている。「だからどうなの?」いやお得意様に迷惑をかけてしまう。「だからどうなの?」うまくいくはずの仕事がそこでケチがついてしまう。「だからどうなの?」それがこじれたらお取引してくれなくなって会社に迷惑をかけてしまう。「だからどうなの?」そんな損害を出してしまうともしかしたら左遷されるか、お払い箱になるかもしれない。「だからどうなの?」そうしたらたちまち生活に困窮してしまうよ。「だからどうなの?」生活できなくなったら生きていけないかもしれない。「だからどうなの?」人生そこで終わるってこともあるじゃない。「だからどうなの?」本当に終わればすべてが消滅するだろう。そうやって、次々と襲ってくる最悪のストーリーが今まさにあなたの手で生み出されている様子がよくわかるね。

確率

そうなって最悪のケースはどんどん生まれていくわけだ。あなたは小説を書くことはおそらく苦手だろうけれども、自らの不幸自慢にはとっても長けている。でもよく考えてみれば、これまでもいろんな出来事が起きてきたはずだ。さらにあなたは今ここにいることを鑑みれば、それらはすべてなんとかなってきたわけだね。そんなにいつも最悪のストーリー通りにならない証明でもあるわけだ。あなたは自らにとても厳しい。だから最悪のケースに備えて万全を尽くしてきた。もうそれで十分だね。そんなあなたはおそらく体調を崩してどうしようもない状況にならないと、休みなさいと指示されても休まないだろう。そう、あなたを休ませる唯一のチャンスが訪れたわけだね。あなたは知らず知らずのうちにオーバーロードする癖がある。今回だってきっとそうだろう。大丈夫だ。あなたはこの窮地も華麗に切り抜ける力はすでに備わっているのだから、今はゆっくり休もう。それがベストで間違いないよ。