贅沢な時間

日々

たまの贅沢

普段やらないことをやるのが贅沢の本質だね。だから例えば奮発しないといけない高級レストランにいって普段食べられないご馳走を食べたりとか、いつもは近くの公園とかお家でスマホでゲームをやっているけれども、豪華なテーマパークに出かけることがそれになっている。でも、実はそんなお金が沢山いるようなことでなくても、いつもと違う道を通ってみたり、いつもと違うお店を覗いてみたり、いつも降りる駅を変えて見ると、なんとなくワクワクできる。ああ、こんな街並みがここにあったんだとか、こんなお店があるんだったら今度行ってみようとか、そういう新たな刺激に満ちあふれている。なるほど、いつもと同じことばかりの繰り返しがあるからこそ、ちょっとだけ冒険してみると結構楽しめるというわけだ。

初心者

なんでも初めはドギマギしてどうやったらうまくできるのだろうと思案して、そればっかりに夢中になっている。その時は、早く慣れて一人前になろうと焦ってしまう。けれども実はそれはもう二度と体験できない連続の日々だと、いつも後で振り返ってみることでしかわからない。でも、それそのものが実はとっても豊かな時間であり、あなたが願ってやまなかった至福の時間だね。その時は、とにかく無我夢中だし、失敗の連続だし、思い悩むことの方が多い。だから、まさか今が一番の幸せなときだとは、どうしても思えない。それはとっても苦しいと感じているし、早く目をつぶってもできるぐらいに習得したいという思いばかりがあなたを支配し続けてしまうね。そんなとき、一瞬でもいいから実はこれが贅沢の極みであり、あなたは本来のあなたを生きている時間だということに気がつくことができれば、あなたはどんな状況であっても楽しい時間しかないわけだ。

初心

だから、もう慣れっこになってしまっているのなら、まさにスクラップアンドビルドで一度思い切って違うことをやってみるといいわけだ。せっかく安定してできるようになったのをあえて壊すなんて考えられないと普段は思っている。ようやく安定を手にしてそれが幸福だと思いがちだね。もう、未知の世界だったり未踏の場所へ行くのはもう懲り懲りだと思っている。やがてそんなチャレンジも気力的にも体力的にも大変になってきて、決まったように皆が「今更もう」という言葉を発してしまう。それだから、本当はせっかくの一番の至福の時間を苦しみの時間だと誤認してしまっているわけだ。いやいや、そうじゃなくて、安定しないことが実はもっとも贅沢な時間であり、それこそがあなたが今ここにいるという喜びそのものなんだよ。もしまた一から始まるのか、という瞬間が最高の贅沢を味わえる奇跡であることに間違いない。苦しみではなくそれは至極の楽しみなんだからね。