失敗のプロ
ポンコツ
ポンコツにもそれなりに矜持がある。でもそればかりに囚われてしまうと新しいことを吸収するチャンスを逃してしまう。だからといって、老体に鞭打って無理をしろというわけではない。むしろその逆で、上手に力加減を調整するということに他ならないね。若かりし頃と比べてできないことばっかりに気を取られないということ。逆に無理をしてきた経験と失敗が今こそ生かされる時が来たわけだね。今が何ができる、まだできることはなんだろうと知恵を振り絞ることができるのは、実は若い頃の勢いがあるときではなく、まさに今なんだ。そしてそれがあなたにとっては強力な武器となるに違いない。色々経験したり失敗して来ないとわからない境地に達しているのだからね。だから、もうそういうことと比べることすらナンセンスなんだと気がつくことが大切なんだ。
フラット
若いときは経験がないからとにかくなんでもがむしゃらにやってきた。そしてそうすることができた時代だ。ところが歳を重ねた今は、そうしたところで得られる結果は芳しくない。だからもうダメだと思うのはまだ早いね。そうやってがむしゃらにやってきたことが今まさに伏線を回収する時期になっているわけだ。かといって、そうしたからくりだけにこだわっても仕方ないし、一所懸命なのは昔も今も変わらない。ただ活動量を同じにしようとしても体力的に制限がほんの少しだけかかってしまうだけだ。今ならそれをカバーするだけの戦略と戦術がきっとあなたの中にあるはずだから、大いにショートカットすればいい。最小限のアクションによって最大限の結果を得られるようにできるという意味では、若かりし頃も年老いた今もまさにフラットだ。だから年齢を言い訳にして逃げ続ける老後を過ごす必要なんて微塵もない。
今何ができる
気力・体力がどんどん衰えていく恐怖と戦いながら、なんとかキャッチアップしようともがいていることが面白くないことになっているかもしれない。でもそれは、やり方が間違っている。そうではなく、今のあなたにできることをやるという意味では、あの頃のあなたも、今のあなたもなんら変わりはない。そのことに気がつけば、別に消極的にならなくてもいいし、むしろウザがられるぐらいどんどんやればいいだけだ。こんなことしたらなんて考えているのは、一見謙虚のようで実は言い訳にしてしまっているのなら、こんな傲慢な態度はない。いつもフラットにできることをきちんとやるということだけでいい。だからあんまり恐る恐るにならなくてもいいね。いつでもどこでもどうであってもあなたはあなたがやりたいようにやればいいだけなんだ。だから、直感でやってみたいと思えばどんどんやればいい。むしろ失敗することなんてもはやプロ中のプロなんだから、何を若いフリして恐れているのだろうね。