世界の真実
自分のため
あなたはいつもあなたが有利になるにはどうしたらいいかをずっと考え続けている。いかに効率化して無駄を省き、あなたが思う結果まで一直線に到達することが良いことだとされているからだね。そんなあなたはあなただけの世界ばかりが肥大化して、誰かのために何かをしようとか思う隙がなくなってしまっている。だから、どんどんあなたの幸せというものが矮小化して、全て思い通りに行ったとしても、全く充足した毎日が訪れることはない。もう自分のことばかり考えるのをやめて、誰かの役に立つように生きてみようと魔が差して思ったら、実はその方が日々の幸せが感じられるようになった。あなたは不思議な感情に陥るだろう。今まであなたが幸せになるための方策をあれこれと練り続け、それを無駄なく実行することばかりにとらわれてきたというのに、それを諦めた瞬間にかつて感じたことのない幸せを手にしたからだ。
誰かのため
そう、あなたという狭隘な世界にとどまって、仮にそれが完璧に思い通りになったとしてもどこか虚しさを感じ続けてきたのは、あなたとあなた以外でできている世界をわざわざあなた以外を捨象することで、不十分で狭苦しい世界を生きてきたからだ。ということは、幸せはあなたの中にあるわけではなく、あなたとは全く違う次元にあるということだね。その本質を見誤ったがために、あなたはどれだけ苦労して勝ち得たことが、実は幸せを生み出すどころか、不幸の種になっていた。本来の幸せとはこの世と一体化することであり、となれば他人を出し抜いて競争に打ち勝つことが幸せではない。そんな単純なことすら気が付かず、あなたはひたすらサバイバルゲームに身を投じていた。それで躍起になってあなただけのことばかりの世界を生きてきたわけだね。
幸せの本質
そもそもあなたという存在すら、誰か他の存在がないと成立しない脆弱なものだね。それなのに、あなたばかりにフォーカスしてそれ以外を排除するなんて無茶もいいところだ。あなたはあなた以外のすべてに支えられてそこに出現している影みたいなものなんだからね。そうやってあなたの世界に引きこもって幸せになるんだなんて、無理にもほどがある。そこに気がつけば今この瞬間にあなたは願ってやまなかった充足をすぐに得られるね。そもそもあなたはあなたを浮かび上がらせてくれているあなた以外のすべてに対して、手を差し伸べるだけしかできないわけだ。それなのにどこかで勘違いをして、あなただけが幸せになればいいなんて思い込んで、間違った方法ばかりを追い求めてしまったね。でも、もうそんな風な過ちは二度と起こさない。世界の真実に少し近づいたわけだからね。