Rebirth
タイパ
最近では「時は金なり」がさらに強く意識される時代となり、映画や動画も倍速で見て内容を短時間で掴むということが流行っているらしいね。これらをコスパになぞらえてタイパとなんて言っているようだ。少し前の時代では、もどかしいやり取りに侘び寂びを感じるような文化があったけれども、今では目的に対して余計な駆け引きをしない方が好まれる。言いたいことははっきりと伝えて、すぐに結果を得ることで無駄を極力省いている。もちろん生きている時間は限られていると思えば思うほど、のんびりとしたアンニュイな時間はとてもじゃないけれども許容できないだろう。無理・無駄・ムラを省いて生産性を上げて行こうなんていうのは、昭和な時代でもあったけれども、それが趣味や恋愛においても適用される時代がいよいよ到来したということでもある。
余白
なんでもない時間は無駄な時間だと、経営者に追い立てられた労働者としての立場ばかりではなく、プライベートな時間でさえ同じような枠組み自ら率先してそれを選択している。ちょっと古い時代の人からすれば、何でもかんでもインスタントでせっかちな時代だとあれこれと口出ししたいような状況だね。逆に言えばそれだけ変化が速い時代になったことが原因だろう。かつては昨日も今日も明日も、ゆったりと同じような毎日を過ごすことができたし、親の職業が子の時代でも受け継がれて、代々同じ職業で生きていくことができた。ところが、今の親は、おそらくは思いもよらない職業に我が子が就くことも考慮しなければならない状況だね。もちろん自らの正しさとか当たり前がどんどん陳腐化して、もはや何かアドバイスすればするほど、余計なことになってしまう。
心機一転
だから、これまでのあなたにこだわりすぎるよりも、なにか一つ新しいことにチャレンジしてみることがますます大切だね。旧態依然とした価値観はどんどん手放すためにも、それらは必要に迫られている。それは無理して大きなチャレンジでなくても、小さなことで十分だね。もちろんそれらはほとんどがいまいちピンとこないことばかりだろう。けれども、逆に言えばその挑戦によって得た知見がどんどん得られている好ましい状況とも言える。本当の失敗とは、なんだかんだ理由をつけて何もしなかったことだ。何かをやろうとしてうまくいかなかったそれらは、実は失敗ではなくむしろやった甲斐があったがゆえに、あなたにそぐわないものを発見できたわけだ。そうやって新しいことをどんどん吸収することでいつもあたらしいあなたとして生まれ変わっている。だとすれば、あなたはいつからでもどこにいても生まれ変わることができるわけだ。