何度でもリセット
結果よりプロセス
人生がすべてにおいて、必ず終わるものだとすれば、結果よりも重要なのはプロセスの方だね。どんな巨万の富を得ても、どんな地位や肩書を得ても、そのすべてにおいて終わりが必ずあるとすれば、そこまでにどうたどり着いたかということが人生そのものだと言える。もちろん、そうやってあなたがこの世にいなくなってからも何かが続くとすれば結果はとても重要だと思うだろう。でも、綺麗さっぱりにリセットされて無に帰するのならば、まさに生き様そのものが人生というものの価値の中心と言って良いね。だから失敗がどうとか、うまくいかなかったらカッコ悪いととかそんなことにとらわれていては、いつまで経っても今を楽しめない。そんなことより、いかに失敗したり、うまくいかないことに何回もチャレンジしたりすることそのものが、生きることそのものだということだ。
トライ・アンド・エラー
もがき続けて疲れたならば、あなたには休むことを楽しむことができる。ただただ休みだけを楽しむような毎日ではなく、適切な疲労があればこその休みなんだ。そしてその疲れは忌み嫌うようなものではなく、どちらかといえばそうするための権利だとも言える。それがわかれば、適度な疲れは実は心地よいものに変わるね。そうやってまた英気を養って、わざわざうまく行かないことを楽しむことができる。うまく行かないのはあなたが楽しむためであって、決してあなたを否定するようなものではないわけだ。だからこそ、リセットされる直前までそれを続けることを楽しむことができる。いつかの終わりのときまでのいわば限定品のようなものだからね。随分ポンコツになってしまったかもしれないけれどもそればかりを嘆いてばかりいては、せっかくのお楽しみの時間を無為に過ごすことになってしまう。
経験と思考停止
だから成功体験はほんの少しだけでいい。なぜなら成功体験はそれがあなたの中で強く影響を及ぼして、それ以上の試行錯誤を停止してしまうからだ。成功といえどもどんどん過去に変わってしまい、時代の変化を楽しむことができなくなる。同じことが地位や名声も同じような性質があるから注意しなければならない。そこそこのポジションにいた経験があるというのは、実はそこから離れてしまうと必ずリセットされてしまうものだからだ。そういう意味では生きているうちに、どんどんリセットできるものはした方がいい。そこで様々な経験ができるからね。それこそ人生を楽しめる秘訣でもある。得たものは手放して、また新たなあなたとしてゼロから始めること。それが人生そのもののアナロジーであり、それができるうちが生きている証でもあるのだからね。